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真面目な人間は損なのか?
前回の続きです。

自分が作った借金ならともかく、きょうだいとはいえ、人が作った借金を返し続ける。
債務弁済当初、私は小学3年という事もあり、事情が理解できていなかった。
けど成長し、ことの経緯を知るにつれ、理不尽さを感じるようになる。

借金主であった叔父。その後は新しい仕事を順調に続けていた。
やがて結婚して、可愛いたくさんの子宝にも恵まれる。
生活に余裕はなさそうだったけれど、とても幸せそうに見えた。

そんな姿を見て、私は不満をつのらせていく。
なんなのこの人。あんたのせいで、ウチの親は大変な思いをしてるんだよ。
それなのに、なんであんたは人並みの幸せを掴んでるのさ。

馬鹿みたい。真面目な人間が報われるなんて嘘だよな。
借金を押し付けるような人間が、普通の生活を送ってるじゃない。
世の中って、真面目な人間が損するように出来てるんだな。とも思った。

父が、一度だけ何かの拍子に呟いた言葉が忘れられない。
「俺達の人生ってなんだろうな。他人の借金返して一生を終えるのかな」

借金が終わる頃には、もう70才にもなってしまう。
あとはもう、死を待つだけの余生を送る。自分達はこういう運命なんだ。
楽しい老後も、明るい未来も想像できない。

悲観的で、鬱鬱とした思いを抱えながら生活していた。

しかし。世の中捨てたもんじゃなかった。
借金を抱えてから15年目の事です。
ある日突然。ウチの親の元へ、思いもよらない話が舞い込んできました。

「お宅様の農地を、弊社へ売っていただけませんでしょうか」

ウチの農地を買い取りたい。という企業が現れたのです。
しかも買収を希望しているのは、本家の農地でした。
10ヘクタール分、全ての農地を買い取りたいと言ってきた。

そして話を持ちかけてきた相手先企業は、電力会社でした。
先方は、変電所を増設するための用地を探していた。

最初ウチの父は、なんでこんなド田舎の農地を欲しがるんだ?
と訝しんだそうです。当然かもしれません。
実際、本家の土地家屋は普通に売り出しても、買い手などつきそうになかった。

本家の農地はウチの実家以上、不便な場所にありました。
買い物する場所も、病院も何もない。公共の交通手段はバスしかない。
けど、そのバスでさえ、一日数本しか走らない。

住宅もまばらに点在するだけ。周りはみんな農家ばかり。
隣の家へ行くまで、1キロも2キロも歩くような僻地でした。

多分ですが。
この本家の農地は、電力会社が買い取ってくれなかったとしたら。
今も、買い手がつかなかったと思われます。


続きます。
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実家のこと | 08:18:50

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