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しなる事を知らない枝
前回の続きです。

幸いな事に、発見が早かったので一命はとりとめました。
ただ、命は助かったものの。意識はない。体も動かない。
祖母同様、寝たきりの入院生活を送ることとなってしまいます。

なぜ?どうして?
あれほど意志が強く、逆境をバネにして生きてきた人なのに。
私には、祖父が自ら死を選ぶ理由が、全くわかりませんでした。

ただ。
私が実家を離れてから、色々なトラブルがあったようです。
これまで、叔父へ多額の援助をしてきた祖父。
借りるのはいいけど、返済を一円もしてこなかった。

それどころか、また祖父からお金を引っ張ろうとした。
そんなだらしのない態度に、業を煮やし諍いになった。
最後は、親子の縁まで切ってしまう。叔父を勘当してしまう。

叔父を勘当した後は、次男坊の父へこう宣言する。
「これから、俺の財産や墓守は、お前に任せる」と。

しかし、これに納得いかないのがウチの母。
「今頃になって、そんな事されても嬉しくない」

まあ、母の言い分はわかる。
何十年にも渡った恨みは、そうそう簡単に氷解するものではない。

けど当時の祖父は、祖母を亡くし1人暮らしだった。
いくらしっかりしてる祖父とはいえ、もう80近い高齢。
ウチの実家で、一緒に住んだ方がいいんじゃないの?と、聞いてみました。
しかし。この提案には、母ではなく祖父が拒絶反応を示した。

祖父「俺は、子供達に面倒見てもらうつもりはない!!」

このセリフは、私も昔から常々聞いてきました。
とにかく、自分の弱みを見せるとか、頼るという行為をよしとしない。
意地っ張りで頑固者。そんな性格が災いした。

これまで、自分の力で運命を切り開いてきた。
助けることはあっても、助けられるのはごめんだ。
俺は、1人でもちゃんと生きていける。

最後の最後まで、そうやって意地を貫き通した。
周囲の人間も、そんな強がりを真に受けてしまった。

若い頃はそれでよかったかもしれない。
でも、やっぱり高齢になると状況は変わる。体はどんどん衰えてくる。
晩年は緑内障を患い、農作業もできなかった。

ド田舎の一軒家なので、近所付き合いはない。
気のおける友人も祖父にはいない。たまに父が様子を見に行くだけ。
1人で過ごす日々が続く。本人「気楽でいいぞ」と言ってたものの。

きっと強がっていたんだろうな。

「誰にも頼らず生きてきた。死ぬまで俺はそうする」
と言ってきた手前、今更他人を頼ることができなかった。
いや。頼る術を知らなかったのかもしれない。

自ら死を選んだその瞬間。
じいちゃんは、一体なにを思っていたんだろう。

続きます。




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過去のこと | 09:05:02

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