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あの日、あの時、あの場所へ
前回の続きです。
この話はこれが最後になります。

お土産を持っていったあの日。家の中へ通されたあの時。
2人は私を囲むように、ちょこんと正座をした。
身を乗り出し、顔を覗き込みながら、話を聞いてくれた。

今ならわかる。
嫌いな孫に、こんなことしてくれるはずはないんだと。
じいちゃんばあちゃんは「好きだよ」というサインを出していた。
それなのに、私は見ようとしなかった。

母が入退院を繰り返していた時期。
祖母は毎日毎日、ウチへ来て面倒見てくれた。

家事が全くできない父の代わりに、掃除も洗濯もご飯支度も全部祖母がやってくれた。
自分の仕事があるのに、祖父はウチの畑仕事も手伝ってくれた。

確かに母が言うように、困った時「お金」で助けてはくれなかったかもしれない。
でも、自分たちの時間を、私たち家族のために費やしてくれた。


振り返って思う。
ちゃんと言ったことがあっただろうか。

ばあちゃん。ご飯おいしかったよ。ありがとう。
じいちゃん。忙しいのに、お手伝い来てくれてありがとう。
じいちゃんばあちゃん。大好きだよ。

感謝の言葉。好きだという気持ち。
大切なことをなにひとつ言って来なかった。
大きな忘れ物をしてきた。

与えてもらうことばかり考えていた。
困った時は、助けてくれて当然だと考えていた。
自分から何かを与えるとか、はたらきかけることをしてこなかった。

昔読んだ本で、こんな言葉があった。

おばあちゃんから1万円をもらったら君は大喜びするだろう。
でも、お姉ちゃんが2万円をもらったと知ったら、がっかりするのではないだろうか。

君が1万円をもらったことに、変わりはないのになぜだろう。


この「君」が考えてることは私と一緒だ。
自分が受けた愛情に変わりはないのに
他の孫(いとこ)と比較して、ひがんでいた自分だ。

私はこれまで、後悔するような生き方をしてきていない。
過去へ戻って、これまでの人生をやり直したい。
などと考えたこともなかった。

でもたったひとつだけ、悔やんでいることがある。
それは、じいちゃんばあちゃんへ、言うべき言葉を伝えなかったこと。

もしも。
一日だけ過去へ戻ることが出来るとしたら、どこへ戻りたいか。
こう聞かれたら、迷わずこう答える。

私が東京へ旅立つ日。
じいちゃんとばあちゃんが、励ましに来てくれたあの時に戻りたい。
そして言いたい。

じいちゃんとばあちゃん。
ひ孫の顔見せるから、絶対に長生きしてね。と。



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過去のこと | 08:20:49

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