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みじめな姿
前回の続きです。

交渉は、終始彼氏と上司が行っていきました。
冒頭は彼氏の軽いジャブからスタートします。

彼氏 「いや、驚きました。まさか警察の方がこんな事をするなんて」
上司 「本当に返す言葉もありません」
彼氏 「彼女とは結婚を前提に付き合ってきました」

この言葉は嘘だな。心の中で私は呟いた。
長い付き合いだったけど、お互い結婚するつもりはなかった。
交渉を優位に進めたくて、この場で言ってるだけ。そう思った。

彼氏 「でも今回の件で、考えられなくなりました」
上司 「・・・まどりんさんにも、大変なご迷惑をおかけしました。申し訳ありません」

上司の方、私へ向き深々と頭を下げた。
イチさんも慌てて、隣へならえとばかりに頭を下げる。

上司 「イチはとても真面目な男なんです。今回は魔がさしたというか・・・」
彼氏 「真面目な人間は、こういう事をしないですよ」

上司はイチさんが普段、いかに真面目で誠実な人間かを
彼氏は自分が受けた精神的ダメージがどれだけ大きかったかを
それぞれ主張しあっていました。

しかし。彼氏がここで切り札を出します。

彼氏「こちらは証拠品があります。下着や靴、それ以外にも色々置いていってます」
上司の方、これは初耳だったようです。とても驚いていた。
大慌てで、イチさんへ確認をとっていました。

「何やってるんだ!」と、小さな声で叱責までされていた。
元々大きくはないイチさんの体が、尚小さく縮こまってしまった。
その様子を見た彼氏は、ここで更に揺さぶりをかけます。

彼氏 「なんなら、奥さんに確認してもらいましょうか。本人の持ち物かどうか」
ここで初めて、イチさんが悲痛な声を出します。
テーブルに頭をこすり付け、絞り出すような小さな声で訴えてきた。

イチさん 「すいません。どうかそれだけは許して下さい」
彼氏  「やはり奥さんには知られたくないですか」
イチさん 「はい。こんな事言えた義理ではないのですが・・」

みじめな姿だった。見栄もプライドもない。
とりあえず今この場をやり過ごしたい。脱したい。
「今の生活を失いたくない」という、思いだけがひしひしと伝ってきた。

そして、最後に彼氏が切りだします。

彼氏 「で、そちらとしては、この件に関してどうお考えですか?」
上司 「はい。大変ご迷惑をお掛けして申し訳ないと思ってます」
彼氏 「どうするおつもりでしょうか」

かなり遠まわしですが、慰謝料の要求を始めました。
上司の方も、心の準備は出来ていたようです。

上司 「はい。出来る限りの事はさせて頂くつもりです」
彼氏 「そうですか」
上司 「ただ、イチも家庭がありそれほど余裕がありません」

そう言って、片手を広げてきました。
上司 「これでお許しを頂けませんでしょうか。これが精一杯なんです」

彼氏、それを見て問いただします。
彼氏 「十ですか?百ですか?」
上司 「50です」

続きます。
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過去の事(怖かった編) | 08:57:34 | トラックバック(0) | コメント(0)
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