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女の戦い
毒を食らわば の続きです。

第一印象って当たるよな。今回の件でしみじみ感じました。
初対面で感じた違和感が、ずばり的中してしまった。やっぱ人間見た目って大事だ。
私が悪い。浅はかだった。トキさんへの防波堤になる、なんて変な事考えたせいだ(^_^;)

ヤジさんは本採用後すぐ、本性をあらわしてきました。
とにかく人の話を聞かない。「初めての事務です。色々教えて下さい」と言った。
にも関わらず教えても、頑として自分のやり方を貫き通す。

仕事でも勉強でも運動でも、基礎となる「型」というものがある。
まずこの「型」を覚えるのが先。
その後、自分なりに工夫していけばいいだけの話。

そう思って教えても聞く耳を持たない。仮採用の時の素直さはどこへ行った?
「私はこのやり方が合ってるんです」
「なんで、そんな面倒くさい事やるんですか」
「まどりんさんのやり方が正しいとは限りませんよね」

教える方がイヤになってくる。最後はもう好きにさせておきました。
すると、私達の様子を見たトキさん登場。早速厳しい指導が入ります。

トキさん 「ヤジさん。あのさ。なんでそんな変なやり方してるの?」
ヤジさん「私、この方法が合ってるからいいんです!」
トキさん 「教わった通りにやって!慣れたら、教えた方法でやる方が断然早いから」

そう言い、強制的にやり方を修正させます。
教えた通りに仕事をするまで、後ろで仁王立ちになって監視までしていた。
私の言う事は無視するけど、さすがにトキさんの指導は渋々ながらも従います。

さすがだ。どっちもすごい。強烈な個性のぶつかり合い。
私にトキさんのような指導はできないし、ヤジさんのような反論もできない。

トキさん「まどりんさん舐められてるよ。あんなのに好きにさせちゃダメ」

意外や意外。トキさんがフォローしてくれる。気持ち悪いほど優しい。
不覚にも、トキさんの背中に後光のようなものまで見えてしまった。
ヤジさんが入社してから、私へ対するトキさんの態度は大きく変化しました。
おそらく、G部長はこうなると見込んでヤジさんを採用してくれた。

そしてその目的は達成された。けどその代償は大きい。
ヤジさんは一筋縄ではいかない。思った以上にクセのある人だった。
トキさんは「残業が一切できない」という事実を知り、G部長へ掛け合ってくれました。

トキさん「どういう事ですか?面接の時、ちゃんと言ってくれたんですか?」
G部長「言ったよ。忙しい部署だから残業は必ずしてもらうよって」
トキさん「それなのに、ノー残業ですか?クビにできないんですか?」
G部長「解雇はもうできない。一年後の契約更新で終了させるしか手がない」

一年?一年も付き合うのか。道のりは長いなあ。ちょっと絶望的な気分。

トキさん「ダンナの病気なんて嘘っぱちですよ。一年も好きにさせるって事ですか」
G部長「本人がそう言う以上、どうしようもないんだよ。一年間我慢してくれ。すまない」
トキさん「なんであんな人採用したんですか?もっといい人いたでしょう」

ここでG部長から衝撃発言が飛び出します。

「そうなんだよね~。でも彼女さ、2回も応募してきたんだよ。
で、根性あるなって思っちゃってさ。つい採用しちゃったんだ。完全に失敗だった」

2回?どういう事?一度不採用になった後、懲りずに再応募してきたって事?

G部長「1回目は1ヶ月前に応募してきて、その時は書類で落としたんだ。
     それなのに、2週間前の募集にもまた応募してきたんだよね」

トキさんと顔を見合わせてしまいました。
一度不採用になった会社へ、わずか2週間でしれっとまた応募する。

ありえない。私だったら、そんなことできない。
書類で落ちた時点で諦める。ましてここは条件は良くない。それなのに。
並みの神経ではない。少しばかり怖くなってきた。

トキさんも同じ事を思ったようです。
「相当厚かましい女みたいだね。負けるんじゃないよ」

続きます。




大晦日ですね(⌒‐⌒)
と言っても、ダンナはいつものように仕事。
娘は部屋に籠り宿題と格闘中。
私は、今日これからお雑煮を仕込みます。

いつもご訪問頂きありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

それでは皆々様。よい年をお迎えください。


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過去の事(仕事編) | 07:44:16 | トラックバック(0) | コメント(6)
毒を食らわば
毒には毒を の続きです。

これまでとは一転、ふてぶてしい態度になったたヤジさん
本採用が決まった翌日、開口一番こう切り出しまてきました。

ヤジさん「実は私、事情が変わって、残業や休日出勤が出来なくなりました」
は?何言ってんの。本採用になっていきなりこれですか。
募集要項も面接でも私からも言ってあったよね。ここは忙しい部署だって。

私 「昨日までは、残業できるっておっしゃってましたよね」
ヤジさん「主人が病気になってしまったんです」
私 「病気?入院でもされたんですか?」
ヤジさん「いえ。そこまでではないです。でも、面倒を見なければいけないので」
私 「??すいません。差しつかえなければ病名を教えて頂けますか?」
ヤジさん 「糖尿病です」

糖尿病?それは生活習慣病の糖尿病の事ですか?

私 「1型ですか?2型ですか?ある日突然なるものなんですか?」
ヤジさん「2型です。昨日、病院で言われました。なんでしたら、診断書お持ちしますよ」
私 「仕事はどうされてるんですか?」
ヤジさん「仕事は行ってます。そこは大丈夫です」

開いた口がふさがりませんでした。
普通に仕事が出来る。でも面倒見なくちゃいけない。意味がわからない。
2型って事は、普段の生活が乱れてるって事だよね。要は贅沢病じゃん。

私 「困るんですけど。残業は全くできないって事ですか?」
ヤジさん「はい。定時以降は、すぐ帰らせて頂きます」
私 「どんなに忙しくても、絶対残れないって事ですね?」
ヤジさん「はい。でもその代わり、時間内は一生懸命頑張ります!!」

嘘だ。絶対嘘だ。仮に糖尿病が本当だとしても「昨日から」というのは疑わしい。
やられたな。最初からこの人は、残業する気なんてなかったんだ。
でもそれを言うと不採用になってしまう。だから話を合わせてただけなんだ。

すぐ、G部長へ相談します。部長も勿論驚いてました。
G部長「ええ??昨日はそんなの一言も言わなかったよ。わかった。ちょっと面談する」
2人で、小1時間近く面談し戻ってきました。しかし部長は浮かない顔。

入れ替わりに私が呼び出され、話合いの結果を報告されます。
G部長「なんか、ご主人の病気の関係で時間外勤務は一切出来ないという話だった」
私 「糖尿って、そんな介護みたいな事をしなくちゃいけない病気なんですか?」
G部長「それはないと思う。けど本人がそう言う以上、俺からはもう追求はできない」

こんな見え見えの嘘を通用させるの?舐められたもんだ。
私 「困ります。そういう事情がわかってたら、私、お断りしたのに」
G部長「そうだよね。俺だって、採用しなかったよ。困ったなあ」

一旦採用した以上、残業が出来ない事を理由に解雇はできません。
これが入院とか大病したなら。子供だったら。介護だったら話はわかる。
けどいい歳したオッサンでしょ。糖尿でしょ。

自己管理ができないだけじゃん。小学生かよ。
しかも「このタイミング」で言いだす。明らかに不自然。
今すぐ命に関わるものじゃない。手取り足とり介添えが必要とも思えない。

困った。残業分の仕事ができる人を確保しなければ。
私 「とりあえず、派遣さんに延長のお願いをしていいですか?」
G部長「そうだね。本当は今週いっぱいで打ち切る予定だったけど、打診するよ」

急きょ派遣さんへお願いして、1ヶ月間の延長が決まりました。
一連の流れを見ていた派遣さん、私へ言ってきました
「もっと、マシな人いなかったんですかね。私、本当にガッカリしちゃいました」

おっしゃる通りです。ばかだなあ私。断れば良かったよ。
「毒には毒を」と思ってたけど、私が先に毒でやられてしまいそうだ。
トキさんから解放されると思ったら次はヤジさん。本当に上手くいかない。
続きます。

過去の事(仕事編) | 08:26:40 | トラックバック(0) | コメント(0)
毒には毒を
ダイナミックな新人 の続きです。

ヤジさんは良く言えばフレンドリー。
悪く言えば図々しい。そんな人。
正直私とは合わない。

それは、一日一緒に仕事をしてすぐわかりました。
でもここは会社。別に友達を作りに来てるわけじゃない。

きちんと仕事をする人なら、他に注文をつける気はありませんでした。
ましてや部長が直々に面接して選んだ人。
個性的だけど悪い人ではないだろう。

問題は残業の可否。
毎週月曜と月末月初は、目が回るほど忙しくなる。

加えて取引先も徐々に増え、業務量が入社時の2割増しになっていた。
T社は、設立10年経たない若い会社。
これから、どんどん業務量が増えると言っていた。

いくら業務を改善・スリム化しても、繁忙期の残業は避けられない。

「私、残業できません」という人だと非常に困る。
なのでヤジさんへ確認しました。

私「ここ、月曜と月末月初はとても忙しいんです。残業は大丈夫ですか?」
ヤジさん「はい!大丈夫です。お付き合いします!」おつきあい?

募集要項や面接時にも「残業必須」と伝えてあった。
そこは本人も了承済みです。勤務態度に問題はない。
残業対応も可能。であれば、断る理由はない。

トキさんはやめておけと言ってた。
けど、私は違う事を考えていました。

ヤジさんはアクが強い。トキさんの防波堤にはうってつけだ。
事実、ヤジさんには全く話しかけないばかりか、近寄ってすら来ない。
気のせいか、私への当たりも弱くなってきた。いい傾向だった。

ただトキさんの言う通り、間違いを指摘すると不快そうな顔をする。
ミスを他人に指摘されるのは、余り好きではない。そんな印象を持った。

教える上で、この要素はマイナスなんだよな。
仕事も勉強も素直な人の方が伸びるから。

でも「トキさん避(よ)け」を考えると、これ以上ない最適なキャラ。
一度、彼女達のバトルを見てみたい。
そんなイタズラ心まで持ってしまった(。-_-。)
仮採用最後の日が来て、G部長に呼び出されました。本採用の可否確認です。

G部長「どう?ヤジさん。俺から見る限りだと、やってけそうな感じだけど」
私  「そうですね。大丈夫だと思います」
G部長「じゃあ本採用という事で、本人に通達していいかい?」
私  「お願い致します」

一抹の不安はありましたが、部長も乗り気だったので断りはしませんでした。
ここで断るとまた求人募集をかけ、一から人探しをしなければいけない。
そうなるとまた2週間以上も待つ。私としては早く次の人を決めたかった。

その後、ヤジさんは面談の為G部長へ呼び出されます。
ヤジさんがいなくなったのを見計らったトキさん。私へ声をかけてきました。

トキさん「今日ヤジさんの本採用決める日だよね。なんて答えたの?」
私  「よろしくとお伝えしました」
トキさん「え!?断らなかったの?大丈夫?あの人、まどりんさんの手におえる人じゃないよ」
私  「でも部長も乗り気だったし、断る理由がなくて」
トキさん「やめておけばよかったのに。見ててごらん。そのうち化けの皮が剥がれるから。」

あなたに対抗できるキャラだから断らなかったんです。とは口が裂けても言えない(>ω<)
おそらくだけど、部長もその辺を考慮してヤジさんを選んだに違いない。
30分後。面談を終えたヤジさんが戻ってきました。

ヤジさん「今、部長から本採用のお知らせを受け、契約してきました」
私 「私も聞きました。よろしくお願いします」
ヤジさん「これからは、私と同じ立場ですね。よろしく」

今までと打って変わって、ふてぶてしい口調と表情。
なんだ?さっきまでとは、声のトーンが別人のようだ。態度が急変した。
その時になって初めて「しまった!」と後悔したけど、時既に遅し。

猫を被っていた。この時を待っていたんだ。本採用される時を。
不安が的中した。今回ばかりはトキさんの忠告が正しかった。
「そのうち」どころか、本採用が決まった途端化けの皮が剥がれた。

この日以降、今度はヤジさんに頭を悩ませる事となります。
続きます。長い。長すぎですね。スイマセン

過去の事(仕事編) | 08:54:32 | トラックバック(0) | コメント(0)
ダイナミックな新人
心強い戦友  の続きです。

派遣さんやヒロさんに助けてもらいつつ、仕事をこなす日々。
新しい人を募集するも、年末時と重なり思うように人が来ませんでした。

T社の条件は決して良くない。
社会保険有りフルタイムのパート勤務。
時給は最低賃金スレスレ。何年勤めようが正社員登用は無し。

年収は税込150万ほど。可処分所得となると、130万にも満たない。
バリバリ稼ぎたい人にとって、最初っから選択肢に入らない。
夫の扶養内で働きたい主婦層にも、勿論敬遠される。

何がなんでも土日休みたい。どうしてもデスクワークがやりたい。
そういう人が応募して来る。
事実、私がそうだった(土日休みが最優先)

それでも、募集をかけて2週間近く経った頃。
やっと、次の新しい人が入ってきました。

年齢は40才、既婚者子供無。名前はヤジさん。
G部長から、顔合わせする前にこのように言われました。

G部長「今回は、今までとは毛色の違う人を選んでみました。ちょっと驚くかもしれません」

毛色が違う?なんのこっちゃ。そう思っていたら。
会ってすぐ理解しました。
おっしゃるように、強烈な個性の持ち主でした。

容姿も性格も振る舞いも、全てがダイナミック。
確かに、ここにはいないタイプの女性。

まず容姿。横幅かなり広し。
150㎝にも満たない身長で、服のサイズは13号と言っていた。
何を食べたらここまで大きくなるんだろう。
そう思うほど太ってるふくよかな人だった。

性格。元気で物怖じせず、どんどん懐へ入りこんでくる。
声も大きく迫力があった。
行動は・・・少々荒っぽい。ドアバタン、椅子どすん、机ガシャガシャ。
壊れてしまいそうな程にキーボードをバシバシ叩く(^_^;)

挨拶後、早速業務へ入ります。しかし。
ヤジさんは手より口が先に動く。
とにかくよく喋る。延々と自分語りをしていた。

ヤジさん「私、事務って初めてなんです!色々教えて下さい!」
    「私、簿記2級の資格持ってます。きっとお役に立てると思います
    「私、ここの前はコールセンターにいたので、電話応対には自信があります!」

初日は、ヤジさんのペースに巻き込まれながらも、なんとか終了。
トキさんとは、別の意味でぐったりでもまあ、勘がよさそうな人だった。
仕事の飲み込みが早い。雑だけど、仕事のスピードも早かった。

ヤジさんが帰った後、他の女性社員が寄ってきます。
ヒロさん「強烈な人だね。1人でずーっと喋ってたね。声がこっちまで筒抜けだったよ」
派遣さん「大丈夫ですか?あの人、結構図々しそうですよ。気をつけて下さいね」
別部署女性「うっそ!ヤジさん結婚してるの?すごーい、ダンナさんってどんな人なんだろ」

トキさんに至っては
「私、ダメだわ。見た目が生理的に受け付けない。あんなのと一緒なんて絶対イヤ」

トキさんがそのように言う理由は、なんとなくわかる。失礼とは思う。
けど、美人不美人といった顔の美醜の問題ではない。
それとは別に「顔つき」「体つき」に、彼女の内面が垣間見えた。

T社は、採用後10日間ほど「試用期間」を設けている。この間は「仮採用」の身分。
その間に、双方の合意を得た場合のみ「本採用」となる仕組み。私もそうだった。
一緒に働く現場の社員、もしくは新しい人どちらかが断ると、採用は取り消される。

なので今回、ヤジさんが辞退しなければ、私の一存で彼女の本採用が決まる。
もし私が「彼女とは上手くやっていけそうにない」と断った場合は、
また募集して、新しい人を仮採用する流れになっていた。

「あの人はやめたほうがいいよ。ああいう人は、絶対人の言う事聞かないから」
トキさんが、私へ忠告してきました。

続きます。

過去の事(仕事編) | 07:48:22 | トラックバック(0) | コメント(2)
心強い戦友
救いの一言 の続きです。

派遣さんが言ってくれた言葉は、私にとって心強い励ましになりました。
トキさんは、相変わらずの態度だった。けど、1人じゃない。
同じように思ってる人がいる。私にとって、それだけで充分でした。

慣れない者同士だったので、トキさんが抜けてしばらくは、どの業務も時間がかかりました。
けど次第にスピードも上がり、定時で帰れる日が出て来るようになります。
その日もノルマを終え、帰ろうと支度をしていました。

すると、トキさんがやってきて指示を出します。
トキさん 「もう帰るの?各取引先へ送る、書類の封詰めは終わったの?」
私 「明日、派遣さんと2人でやろうと思ってます」
トキさん 「明日じゃ間に合わない。今日中に全部終わらせて。私は手伝わないからね」

今日中という話は、今初めて聞いた。だったらもっと早く教えてくれればいいものを。
トキさんはいつもこうだ。帰る間際になって新しい仕事を差し込む。
もっともらしい理由をつけるけど、後になって急ぐ必要はなかった。なんて事も多々ある。

けど、急げと言うんならやりますよ。逆らってヒス起こされるのも面倒だしね。
ただ、封詰め作業は時間がかかる。日付と社名をチェックしながらの手作業。
一度やった事があるけど、その時は3時間以上かかった。

これからだと、どんなに急いでも終わりは夜8時を過ぎてしまう。
しかも、いつもは頼まなくても勝手に手伝うくせに、今日は放置する。なんなんだよ
娘へ遅くなる連絡を入れなくちゃな。と思っていたら。

派遣さん「私、手伝います。今からだとすごい遅くなっちゃいますよ」
とても嬉しい申し出。ただ、派遣さんの残業はNGとトキさんから言われてる。

私 「ありがとう。でも派遣さんの残業はダメって言われてるからいいよ」
派遣さん「それ、どうせトキさんが言ってるだけですよね。大丈夫です。私が直接、
      上の人の許可を取って来ます」

そう言うとG部長の元へ残業許可の交渉へ行き、OKを貰って来てくれます。
本来なら私が許可を取りに行くべきなのに、わざわざ自分から面倒を引き受けてくれる。
強いな。そして優しい。私も、もっともっと強くなりたい。そう思った。

派遣さん「全然大丈夫でしたよ。申請すれば、いつでも残業していいって言ってくれました」
私 「遅くなっても大丈夫ですか?」
派遣さん「うち、私と主人の2人暮らしだし、向こうはいつも遅いから平気です」
助かる。本当に、トキさん以外の人はみんな女神様のようだ

2人で作業をしてると、再びトキさんがやってきます。
トキさん「派遣さん、なんでまだ仕事してるの?帰っていいんだよ」
派遣さん「私も残って仕事します。部長の許可は頂きました」

トキさん、みるみる不機嫌になります。矛先は私へ。
トキさん「ちゃんと計画的に仕事しないと、こうやって派遣さんに迷惑かけるんだよ」
派遣さん「私、迷惑じゃありません。大丈夫です」

すかさず、きっぱりはっきり言い切ってくれます。
トキさん黙ってしまった。私達2人はそのまま黙々と作業を続けました。
居心地の悪くなったトキさん、何も言わず自分のデスクへ戻った。

その後、私達はそっとアイコンタクト。2人で思わず笑ってしまった。
この派遣さんと一緒にお仕事をしたのは、ほんの2ヶ月間だけだった。
でも、彼女のおかげで私はめげずに仕事を続ける事ができた。

さりげない優しさと、しなやかな強さを持った派遣さん。
私にとって、彼女は同僚であり戦友であり恩人でもあった。
感謝してもしきれない。その気持ちは今でも変わりありません。

続きます。

過去の事(仕事編) | 07:21:50 | トラックバック(0) | コメント(0)
救いの一言
忙しい生活 の続きです。

新しく入ってきた派遣さんは、とてもいい人でした。
いつも遅くまで残る私を気遣って、最大限できる仕事を片付けてくれた。
トキさんに叱られた後は、明るい話題でさりげなく私を笑わせてくれもした。

急場しのぎなので、短期間のお付き合いだった。でも、私にとって大切な相棒でした。
そんなある日の事。私と派遣さんが2人で仕事をしてると、トキさんがやってきます。

顔つきが険しい。嫌な予感。
突然、一枚の伝票を私へ差し出してこう言います。

トキさん 「これ、日付が変なんだけど。どういう事?」

確かにおかしい。調べてみると、私の記載ミスでした。初歩的な単純ミス。
「申し訳ありません。記入を間違えてました。すぐ修正します」
トキさん、大きく大きくため息をつきます。そして。

トキさん 「なんで今更こんなミスするの?信じられない。おかしいんじゃない。
     私、今まであなたみたいな人、見た事ないんだけど」

ショックでした。完璧なまでに打ちのめされた。
トキさんの言う通り、もう2ヶ月以上経つのに、覚えるどころかミスだらけ。
しかも、仕事の事だけならともかく、人間性まで完全否定されてしまった。
そうなの?そんなに「おかしい」の?私は普通じゃないの?

自分は、この会社にいてはいけない人間なのだろうか。
コネがあるから、言われないだけでもしかして本当は。
私は会社にとって、迷惑なだけの存在かもしれない。そう思った。

悔しい。言い返す事が出来なかった。
動揺してしばらく仕事が手につきませんでした。すると。
今まで黙って見ていた派遣さんが、小声で言ってきます。

派遣さん 「トキさん、ひどいですね。おかしいのはあの人の方ですよ」

驚きました。思わず顔を見つめてしまった。
派遣さん 「ずっと思ってたんです。本当は、こういう事言っちゃいけないのはわかってます。
      でも、もう我慢できません。何なんですか?あの人。いつもいつも偉そうに」

とても嬉しかった。と、同時にものすごい安堵感。
「トキさんに問題がある」と、正面きってジャッジを下してくれた人は初めてだった。
ヒロさんも他の人達も、私に対して優しかったし、フォローもしてくれた。

けど、トキさんの指導法に関して、誰も咎める事はなかった。
腹の中でどう思ってるかわからない。けど、表面上はどっちつかずの中立な立場。
最初の内は平気だった。それでも叱責される日々が続くと次第に

「もしかして。私になにか、重大な欠陥があるのだろうか」
こんな事を考えるようになっていた。日毎に負の感情が膨らんでいく。
そんな時に派遣さんが言ってくれた一言。

「トキさん、ひどいですね」
救われた。心底救われた。今でも思う。
もし、あの一言がなかったら。

きっと私は病んでいたか、その場で会社を辞めていたに違いない。
続きます。

過去の事(仕事編) | 07:09:54 | トラックバック(0) | コメント(2)
忙しい生活
前回の続きです。

私にとって、トキさんの異動はとても嬉しい。
正直、喜びを顔に出さないようにするのが大変だった(^_^;)
逆に彼女にとって、この異動はかなり不本意なはず。そう考えていたら。

案の定、今まで以上に厳しい日々が始まります。
何をどうやってもダメ出しされる。
配属先が変わっても、派遣さんがいても「厳しい指導」は容赦なかった。

「その順番で本当に大丈夫なの?ちゃんと考えて」
「字は丁寧に書いて。こんな字じゃ読めない」ハイ。私は字が下手くそです。
「そんな教え方じゃ、派遣さんわからないでしょ。ちゃんとわかりやすく教えないと」

頭がパンクしそうでした。派遣さんはフルタイムではなく、午後だけの勤務。
しかもなぜかトキさんから、派遣さんの起用法について指示が出た。
「派遣さんは高くつくから残業はダメ。業務も一部だけしかさせないで」

この頃、トキさんは私への指導だけで、実務はほぼノータッチだった。
但しそれは「就業時間内」だけの話。定時が過ぎるとやって来て
「まだ終わらないの?仕方ないね。」と手伝ってくれるものの。

毎日夜8時まで残業する日が続きました。家に着く頃には9時を回っていた。
家では娘が1人、ワンコとお留守番。
遅くなるからと、晩御飯を用意しておいても、
「1人で食べてもおいしくないから待ってる。大丈夫だよ。ママも頑張ってね」
と、健気に私の帰りを待ち続けてくれていた。

朝7時に家を出て、夜9時過ぎに帰宅。その後、家の事をする。
想像以上に辛い生活でした。休日は寝るだけ。

そんな状況を見て、総務のヒロさん。
「娘さん、一人でお留守番でしょう?早く帰りたいよね。手伝うよ」
と申し出てくれました。その気持ちが嬉しかった。
けど前回の教訓から、お断りします。

すると。
ヒロさん「大丈夫。これは私がやりたいからやるだけ。トキさんの事は気にしないで」

そう言い、毎日手伝ってくれるようになりました。
おかげで残業が減った。7時には終わるようになり、とても助かりました。
けどやはり、ここでもトキさんの物言いがつきます。

トキさん「なんで、ヒロさんが手伝ってるの?誰かにやれって言われたの?」
ヒロさん「私が勝手に手伝ってるの。あ、G部長の許可は取ってるから大丈夫」
ヒロさんは優しい上、頭のいい女性です。仕事も早い。やることに隙がない。

そんなある日の事。一緒に仕事している私達の傍へ、
トキさんがやってきて、黙々と仕事中のヒロさんへ話しかけます。
トキさん「ねえヒロさん聞いてよ。今ね、係長がこんな事言ってきたんだ」

ところがヒロさん。厳しい口調ではねつけます。
ヒロさん「今、集中してるから後にして」
トキさんの顔色が変わりました。

きっとトキさんは今回の異動も、誰かが私を手伝うことも、何もかも気に入らなかった。
この出来事から数日後の事。

心が折れそうになる言葉を投げつけてきました。
続きます。

過去の事(仕事編) | 08:17:14 | トラックバック(0) | コメント(0)
改善の指示を受ける
これは因果応報なのか の続きです。

晴天の霹靂でした。
トキさんの新しい配属先は企画部。部長2人と課長1人だけの部署です。
女性社員が1人もいない上、すぐ横は社長の席。周りはお偉いさん達ばかり。

トキさんは入社後6年間、一度も部署異動をした事がなかったそうです。
女だけの中、一貫して経理会計畑の仕事だけをやってきた。
この辞令発令後。私はG部長に呼ばれ、ある指示を受けました。

G部長「これからは、まどりんさんが中心になって業務を進めてほしい。
     トキさんは抜けるけど、明日から派遣さんに来てもらう手配は済んでるから」

辞令の話も派遣さんの話も、この日初めて聞きました。
しかも、今度は私が「指導する」立場になるの?まだ入社2ヶ月だよ。勘弁して。

G部長「とりあえず派遣で急場をしのいで、その間に新しい人を募集するから安心して」
私 「まだ業務を全て覚えてません。難しいと思います」
G部長「大丈夫。抜ける、と言っても引継ぎの時間はちゃんと作るから」

私はこれまで、業務全体の半分ほどしか教わってない。
「まだ早い」「あなたには無理」と言って、させてもらえない仕事も多い。
トキさんに教わり習得しつつ、その上、新人へ教えていく?キツイなあ。
するともうひとつ指示が出ます。

G部長
「やってみて、無駄だと感じる業務や改善すべき点を教えてほしい。
理想は、残業しなくても業務を回せる仕組みを作る。できる限りでお願いしたい。
そして、これを見さえすれば「誰でも」できるというマニュアルも作ってほしい」

非効率的な部門を廃止して、残業代を削減してほしい。
トキさんが握って離さない、ブラックボックス化した業務をオープンにしてほしい。
G部長はそういう事を言いたいらしい。ただ、言うは易く行うは難し。

果たして、素直に引継ぎしてくれるだろうか。
教えるふりをしながら、巧妙にトラップを仕掛けられそうだ。
実際、最近になっていくつか気がついた事がある。

トキさんは重要なポイントをさらっと流す。
教わってる時は、それが重要とは気がつかない。
質問すると「忙しいから」と、放置される。うやむやになり、最後はミスに繋がる。

他にもまだある。
集中力を要する業務中に限って、別な用事を言いつける。
緊急の仕事ではない。なのに「すぐ!今すぐ」と、仕事のペースを乱そうとする。

ミスを誘導する。そのミスを大きく発展させる。大騒ぎして責め立てる。
彼女の中に「嫌がらせの黄金サイクル」が確立されていた。

あともうひとつ。トキさんは残業が好き。正確には「残業代」が欲しい人。
この頃、月間で約30時間の残業をしていた。月の給料が5万ほど変わる。これは大きい。
特に彼女は1馬力で家計を支えてる。収入は1円でも多い方がいい。

簡単な事をあえて複雑にして、時間を稼ぐ。結果、残業が発生する。
明らかに「これ、無駄だよな。意味あるの?」という業務が多く存在する。
仕事を始めたばかりの私でさえ、すぐにわかった。

上の人達も気がついていた。いたけど、これまで黙ってきた。
ずっと改善したかった。でもトキさんが大きな障壁だった。
今のうちに合理化してしまおう。今、身内の人間(私)がいるうちに。

会社の、上の人達の意図する事が見えてきました。
続きます。

過去の事(仕事編) | 07:50:57 | トラックバック(0) | コメント(0)
これは因果応報なのか
パワハラ男からの叱責 の続きです。

W叱責事件の翌日。重い足取りで会社へ向かいます。
今日もまた叱られる1日の始まりかあ。ブルーところかブラックな気持ち。
しかし。始業時間になっても、トキさんとパワハラ係長が出社して来ない。
どうしたんだろう。と思ったら、総務のヒロさんが教えてくれます。

ヒロさん「今日トキさんお休み。娘さん、喘息の発作が出て病院行くんだって。
     パワハラ係長もお休み。こっちは、奥さんが足骨折して入院したらしい」

私   「奥さんが骨折ですか?家の事とか大丈夫なんですか?」

ヒロさん「あそこ、お子さんまだ小学生だからね。食事の支度とか入院した奥さんへの
     差し入れとか大変らしいよ。しばらく家事の為に、休んだり遅刻早退が続くって」

普通の人だったら気の毒に、と思うところです。
しかし。私は非常に心の狭い女。
昨日の件をかなり引きずってた。心配も同情もできない。

よし!今日はあの2人の顔を見なくて済む。穏やかな気持ちで仕事ができる。
ここへ来て初めてだ。こんな清々しい日は。
神様はちゃんといるんだな。なんて思った。

総務のヒロさんはとても優しい女性です。
1人で仕事をする私を見て声をかけてくれました。
「絶対、1人じゃ終わんないよね。私、自分の仕事終わったら手伝うから待っててね」

確かに業務量は多くて大変。だけど。
精神的にはずっと楽。トキさんの顔色を伺わなくてもいい。

「大変だよね。見てていつも思うよ。人もなかなか定着しないしさ。
 辞めないでね。困った時は言って。出来る事があったら手伝うから」
優しいなヒロさんの半分でも、この優しさがあったらいいのに。
その日は、お言葉に甘えヒロさんの助けを借り、全ての業務を完了する事ができました。

翌日。休み明けのトキさんが出社します。
前日は私1人だったので、仕事が終わってないと思ったのでしょう。
でも全部完了していた。開口一番こう聞かれます。

トキさん 「全部終わってるんだ。昨日何時まで残ったの?」
私  「昨日は・・30分ほど残業しました」
トキさん 「それだけで終わったの?ちゃんとやったの?適当にやってないよね」
私  「あ、昨日はヒロさんが手伝って下さって。それで終わらせる事が・・」

最後まで言い終わらないうちに、トキさんの叱責が始まります。
トキさん 「ヒロさんは忙しいんだよ。なんで手伝わせるの。迷惑かけないで」
トキさんの小言を聞きつけたヒロさん。すぐ間に入ってくれました。

ヒロさん 「違う違う。まどりんさんは何も言ってないよ。私が勝手に手伝っただけ」
トキさん 「そういう問題じゃない。1人でやらないとダメなんだよ。覚えないでしょ」
ヒロさん 「わかった。ごめんごめん。私が悪かった。だからもういいでしょ」

この場はヒロさんの手前、これで終わりました。しかし。
面白くなかったのでしょう。以降ずーっとご機嫌が悪かった。良くても大して変わんないけど
話しかけても無視されるし、キーボードや物に当たり散らしてました。

最後はお決まりのお小言。
「手伝うって言ってくれても、普通は断るもんだよ。今度から気をつけて」

そうだな。ヒロさんにも別な意味で迷惑かけてしまった。ごめんなさい。
これからは、どんなに多くても1人で全部やろう。そう決意します。

しかしこの1ヶ月後。
私達の運命を変える出来事がやって来ました。

トキさんへ、突然の異動辞令が出たのです。
続きます。




過去の事(仕事編) | 07:55:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
パワハラ男からの叱責
試練の日々が始まる の続きです。

私がお世話になったT社は、全体で30人ほどの小さな会社でした。
女性は私含む8人。男性は営業が10人ほど。企画部門が3人。流通部門が5人。
パワハラ男は営業部の係長です。態度だけは社長級だけどね

私の主たる業務は、取引先から上がってくる経費や伝票の処理・照合。
通常の場合だと、営業部と関わりはありません。
ただ使途不明な経費が出た場合は、必ず営業の指示を仰ぐ流れになっていた。
経費の仕訳・照合は2人で行いましたが、営業への確認はトキさんの仕事。
私はノータッチ。理由は。

「仕事のできない人間(私)が聞くと、営業が困るから」
確かに。私もパワハラ係長がいる営業部へ行きたくなかった。むしろ好都合でした。
逆にトキさんは、営業と話すのが好きな様子でした。

用があってもなくても、よく仕事の手を休めてお喋りしてた。
パワハラ係長とは、ボディタッチまでしながら楽しそうに会話してる。
うわあ。本当に仲良しなんだ。気持ち悪い。よく平気に話できるな。

そんなある日の事。
私はミスを犯した。営業へ確認しなければいけない内容をスルーしてしまった。
この時の確認相手は、パワハラ係長。慌ててトキさんへ報告します。が。

冷たく言い放たれます。
「私、知らないよ。自分でパワハラ係長に報告と謝罪してきて」

だろうな。そう言うと思ったよ。
自分のミスだからしょうがない。腹をくくりパワハラ係長の所へ報告に行きます。
彼と挨拶以外の話をするのは、これが初めてでした。

私「申し訳ありません。この6万円の経費なのですが、確認せず処理してしまいました」
パワハラ係長「は?なんで?高額の経費は、俺ら営業の確認必須だってわかってるよね?」

女なので、さすがに怒鳴られはしませんでした。
けどトキさん以上に棘がある。「お前馬鹿なの?」と言わんばかりの口調。

私  「確認が漏れてました。本当に申し訳ありません」
パワハラ係長 「謝られても困るんだけど。で、これ俺にどうしろって言うの」
私  「どうすればいいか、指示を頂ければと思いまして」
パワハラ係長 「ふーん。じゃこれ、今から訂正とかできんの?締日過ぎたけど」

答えに詰まりました。しまった。慌ててたから、そこまで確認して来なかった。
私 「すいません。ちょっと聞いてきます」
こう言うと、パワハラ係長大きなため息。そしてトキさんを呼びます。

「おい、トキ!ちょっと来いよ。この人、なんか訳わかんない事言ってんだけど」

トキさん、慌ててすっ飛んできます。そして、事の経緯を説明してくれました。
2人で色々相談の上、対処方法が決まったようです。そして最後。

パワハラ係長「トキ、ちゃんと教えとけよ。あと、あんた(私)もきちんとした
       日本語言ってくれ。あれだと、何言ってるかわかんねえよ」

最終的には、トキさんまで私と一緒に叱られてしまいます。
怖い。パワハラ係長よりトキさんが怖い。きっと、滅茶苦茶怒ってるに違いない。
デスクに戻りすぐトキさんへ謝ります。

私 「すいません。トキさんまで巻き添えにしてしまって」
トキさん「本当だよ。あなたがミスると、教えた私まで迷惑かかるんだよ。いつになったら
     独り立ちしてくれるの?甘えてるんじゃないの?」

ミスしたのは私。悪いのも私。それはわかってる。けど。
「日本語がわからない」「甘えてる」
寄ってたかって、ここまで言われなきゃいけないの?この人達、何様なのよ。

この時、私の心の中はこの文字でいっぱいでした。

辞めたい。今すぐ辞めたい。

続きます。

過去の事(仕事編) | 07:58:24 | トラックバック(0) | コメント(0)
試練の日々が始まる
初日の洗礼を終えて の続きです。

入社から2週間ほど経ち、全体の流れがつかめてきた頃になると
「これからは私に聞かないで、自分で計画立てて仕事して」
トキさんから、このような指示が出ました。

自分で計画立てて。って言ってるけどさ。
教わった通りにやらないと、どうせアレコレ言ってくるんでしょ(`・з・´)
そう思い、今まで通りの順番で仕事を始めます。しかし。

早速トキさんのお小言が始まります。
「今やってるのは、後でもできる仕事でしょ?もっと考えて仕事して」えー?何それ

それならば。と、自分で効率がいいと思う順番にします。すると今度は
「なんで教えた通りにやらないの?自己流で仕事するのはまだ早いよ」やってたじゃん

あの。私どうすりゃいいんですか

言われた通りにやってもやらなくても全否定してくる。
これは、私の能力の問題?それとも、トキさんの指導力の問題?
比較対象となる相手が、誰一人として傍にいないからわからない。

入社から一ヶ月経って、一通りの業務をこなせるようになったものの。
ミスをしていたし、スピードもトキさんには追い付いてなかった。
ひとつひとつの作業を機械的にやってるだけで、深く理解をしていなかった。

そしてこの頃になると、私はトキさん達と一緒に昼休憩を取らなくなりました。
トキさんの顔を見たくない。声も聞きたくない。1人の方がずっと気楽。
休憩室の狭さも嫌だった。2畳ほどの空間に8人もの女性社員。息が詰まる。
なので1人デスクで休憩してると、この行動にも「指導」が入ります。

トキさん「どうして、休憩室じゃなくてデスクで休憩するの?」
私  「すいません。私、1人でゆっくりするのが好きなんです」
トキさん「協調性がないように見えるから良くないよ。今までの人は休憩室使ってたのに」

うるさい。休憩時間まで干渉するな。どこで休もうが私の勝手だ。
この指導に対して、私は頑として自分の考えを曲げませんでした。すると。
トキさん「ちゃんと上司の許可は取ったの?デスクで飲食してもいいか」

なんだそれ。自分は、仕事中デスクでバリバリ菓子食ってるじゃん。
残業時なんか、おでんやカップ麺まで持ちこんで食べてるくせに今更何さ。
男性社員だって、デスクで各々昼食を取ってるよね。私だけ許可が必要なの?

頭に来たのでGさんへお願いして、許可を取りました(Gさんは部長さんです)
Gさんは当然の如く、こう言ってくれました。
「許可なんか必要ないよ。休憩室狭いからね。応接以外の場所は好きに使って」

ほら見ろ。最初っから、許可なんかいらないんじゃん。でもまあいいや。
うるさく言われるのも癪なので、トキさんへ「許可頂きました」と報告します。
しかし、それが面白くなかったのか、今度は別な小言を言ってきます。

トキさん「私は、入社して一ヶ月で独り立ちしたんだけどね。あなたは、まだまだ無理だね」
私 「すいません。ほんっとうに私ダメダメですね。役立たずですね!」

この頃になると、自分自身かなり自信喪失していた。卑屈になっていた。
毎日毎日叱責される生活が続くと、知らず知らずの内に気持ちが萎縮してしまう。
けどさすがに、ここまで言われると私も半ばヤケクソ気味。

自分から辞めるとは言えない。でも辞めろと言ってくれるなら話は別だ。
いっそ、お前にこの仕事は無理だと言ってくれよ。と、開き直りました。
トキさんはそんな私の気持ちを察したのか、態度を軟化させます。

トキさん「私の時は今の半分の量だったし、前任者がすぐ辞めちゃったからね」
私  「・・・引継ぎがなかったんですか。大変だったんですね。」
トキさん「そうだよ。教えてくれる人がいるだけ、ありがたいよ」

トキさんはずっと手探りで仕事をしてきたんだ。
今の仕組みは、全てトキさんが苦労して試行錯誤して作り上げてきた。
昨日今日入った人間の好きにさせる事はない。ここは彼女の城だ。

それならば。何を言われても辛抱だ。
「今」は、仕事を覚えるまで耐えるしかない。たとえ理不尽であっても。

続きます。

過去の事(仕事編) | 08:11:51 | トラックバック(0) | コメント(4)
初日の洗礼を終えて
パワハラ男とお局と の続きです。

初日はこの調子で常に、緊張感の中仕事をしました。終業時間頃にはもうくたくたです。
「今日はありがとうございました。明日もよろしくお願いします」
トキさんへ挨拶して帰宅します。これから食事の支度あ。かったるいなあ。

自宅へ戻って、娘とダンナへ報告します。
ダンナ 「どう。仕事は続けられそう?」
私  「覚える事も量も多いから、時間がかかりそう。けど慣れれば大丈夫かな」
ダンナ 「一緒に仕事する女社員って、どんな感じ?」
私  「結構厳しいね。ダメ出しいっぱいされたわ」
ダンナ 「やっぱりそうか」

やっぱり?やっぱりってなんだ?するとダンナ。

ダンナ 「その女社員には、気をつけた方がいいぞ」
私  「どういう事?」
ダンナ 「今日お前んとこの社長がウチ来て言ってた。“あの女社員がいると新人が辞めてく”って」

この違和感は私だけじゃない。周囲もそう感じてるんだ。
今の業務は、トキさんが全てがっちり握ってる。社内で同じ業務をできる人はいない。
彼女でなければわからない事も、出来ない事もたくさんある。だからこそ。
ご機嫌を損ねて、業務が滞らぬよう周りは黙ってる。そういう事か。

今まで私も、仕事に厳しい人をたくさん見てきた。
けど、トキさんには仕事の厳しさ以外の「意地悪さ」を感じた。
「業務そのもの」の指導は的確だと思う。けど。

その指導のスキマに、ちょっとした意地悪を差し込んでくる。
一から十まで、意地悪ではない。だからこそ、性質が悪い。
全てを見てない人間からは、トキさんが一見正論を言ってるように感じる。巧妙だ。

しかし。ダンナの会社にまで、その存在が知れ渡ってるんだ。
いい意味ではなく、悪い意味で。知らぬは本人ばかり。
やっぱ人間の本性は、いくら取り繕ってもバレてしまうんだな。

多分トキさんは、私がどんな仕事のやり方をしても注意してくるだろう。
そう考えてたら案の定。翌日以降も、叱責の嵐が続きます。

言われた通りの時間内で仕事を終えると
「何あせってるの!間違えたら大変だから、慎重にやって」へ?普通にやってるけど

早く終わるのが不満なのか?と考えピッチを落とすと
「いつまでやってるの!いい加減、早く出来るようになって」はいー??

不安な部分があって、マニュアルを見ながら仕事をしてると
「いちいち、そんなの読まない!時間が足りないんだよ。覚えて」すいません。頭悪くて

じゃあ聞いた方がいいのか。と思いトキさんへ聞くと
「それ1回教えたよね?何度も同じ事言わせないで。聞いてばかりだと覚えないよ」┐(´-`)┌ 

耳栓して仕事してやろうか。と思うほど小言を言われ続ける毎日。
そんな日々が続き、入社から1週間経った頃。
朝乗り合わせたエレベーターで、たまたま一緒になった社長が声をかけてくれました。

「厳しいでしょ。みんな長続きしなかったんだ。前回の人なんか3日でいなくなったよ。
 長くいてくれると助かるよ。大変だけど頑張って」

本当なら、今日にでも飛んでしまいたい気分。いつもの自分ならとっくに辞めてる。
まだ入社1週間なのに、コネを使った事を早くも後悔し始めていた。
私は複雑な気持ちで、ありがたいお言葉を噛みしめました。

続きます。

過去の事(仕事編) | 07:59:12 | トラックバック(0) | コメント(0)
パワハラ男とお局と
新人が辞める理由 の続きです。

お昼はオフィスの女性全員が一か所に集り、食事を取っていました。
私もその中へ混ざります。ここで、先輩社員さん達から質問の嵐。
「まどりんさんっていくつなの?おうちはどこなの?お子さんはいるの?」

女性は全部で7人。想像した通りほとんどが私と同年代でした。
20代は1人だけ。おばさんばっかだなあ(^_^;)人の事言えないけど。
でもみんな、楽しく気さくでいい方達ばかりでした。

仕事中は、一切雑談をしないトキさんですが、休憩中は饒舌でした。
この時に、現在大学生と高校生のお子さんが2人いるという事。
19才の時に、できちゃった結婚をしてそのまま家庭に入った事。
数年前に離婚して、今はシングルマザーだ。という事を教えてくれました。

自身にもお子さんがいて、今まで苦労してきたので
「子供が熱出した時とか、入学卒業式の時は遠慮なく言って。お互い様だから」
と言ってくれました。その辺は気遣ってくれるんだな。助かる。

あとは、私がちゃんと仕事を覚えればいいんだな。
そう気を取り直し、午後の仕事へ向かいました。
ところが。オフィスへ戻ると、なにやら怒鳴り声が聞こえてきます。

見ると、若い男性社員が上司らしき人に叱られているのが見えました。
オフィスの端から端まで聞こえるような、大きな怒鳴り声。正直うるさかった。
若い社員は、上司の前に立たされ直立不動のまま、叱られ続けています。

ひえー。今時、こんな人が存在するんだ。久しぶりに見たよパワハラ男。
みんなの前なのに、大声で罵倒し続けていた。聞いてるこちらも気分が悪くなる。
驚いていると、総務の女性社員ヒロさんが声をかけてきます。

ヒロさん 「びっくりしたでしょ。あの人、いつもああだから気にしないで」
私  「はあ・・・。すごいですね。」
ヒロさん 「ウチ、昭和な会社だからね~。ああいう化石みたいな人もいるんだよね。
       あ、そうだ。彼ね、トキさんと仲がいいんだよ。いつも小学生みたいにじゃれてる」

ほお。あんなパワハラ男と気が合うの?類は友を呼ぶんだなあ(^_^;)
私は絶対に、関わりたくない人種だけどな。なんて考えながらデスクへ戻ります。
そして再び、トキさんの厳しい指導が始まりました。

私は頭が悪いので、一度聞いただけでは覚える事ができません。
教わる時は必ずメモに取り、何回も何回も読み返し、書いて頭へ叩き込む。
そうしないと覚えられない。しかし。トキさんは容赦なかった(-_-)

「いちいちメモ取らなくてもわかるでしょ。全部書いてたら時間が足りなくなるよ」
仕方ないので、メモを取らずに進みます。けど、やっぱり忘れてしまう。
で、不安な部分を聞くと今度は

「さっき教えたよね?同じ事何度も言わせないで。覚えられないならメモ取って」

おいふざけんなよ。自分が矛盾した事言ってるの気がついてないのか?
メモ取っても取らなくても、物言いがつくんだな。そうですか。わかりましたよ。
これ以降は、極力メモを取りながら仕事を進める事にしました。

続きます。

過去の事(仕事編) | 08:03:24 | トラックバック(0) | コメント(0)
新人が辞める理由
ひと癖もふた癖もありそうな の続きです。

しょっぱなから、ジャブを入れられた感満載の挨拶。
前任者は3日で来なくなった。その前の人は3週間で辞めていった。
なんだか理由がわかる。

トキさんに悪気があるか無いかは別として、
仕事する前から、モチベーションがだだ下がりになる言い方だ。
同じ事を言っても口調や言い回しで、随分印象が変わるんだけどな。
大人の女性は、もう少し言葉に衣を着せるものだと思うんだけど。

最初から、速さと正確性の両立はかなり難しい。
慣れるまでは、大抵の人は慎重だけどゆっくりか、早いがミスも多いかのどちらか。
たまに、どちらも兼ね備えた人は存在するにはする。だけど。
そんなスーパーウーマンだったら、もっと条件のいい会社へ行く。

業務そのものは入力&仕訳がメイン。ひとつひとつの作業は単純でした。
ただ、細かい決まり事や覚える事が多かった。量も膨大です。

こう言ってはなんだけど、業務はかなりアナログなやり方でした。
普通だったら、機械(システム)で処理するものを全て手作業で行っていた。
1日あたり、2,000枚近くの伝票処理をする。加えて経費の仕訳照合も行う。たった2人で。
業務がショートしそうな時は、別部署から応援が来るとの話。

「覚悟してください」と言った理由も頷けます。
自己紹介後、早速教えてもらいながら実務へ移りました。
まず最初は経費入力。書いてるものをそのまま入力します。

「これ、間違えたら後で大変な事になるから慎重にやって」

60枚ほどの伝票を渡されました。ほとんどが数字入力。文字はたまに混ざる程度。
私はどちらかというと、スピード重視派の人間です。でもこの時ばかりは丁寧になった。
間違えては大変と慎重に仕事していたら、トキさんの声が飛んできます。

「遅い。遅すぎる。そんなんじゃいつまでたっても終わらない。もっとスピードあげて」

トキさんが言ってる事は正しい。自分でも遅いのは重々承知してる。
けどもうちょっと、言い方ってものがあると思うんだけど。
かなり辛辣な口調だ。劣等感を煽るような語気。

これ、間違えたら大変な事になるって言ってたよね?
マッハで出来ない事はないけど、絶対どこか漏れそうだ。

私 「すいません。スピードを上げると間違えそうです。後で、チェックする時間はありますか?」
トキさん 「後で直す方が手間だから、一度で完璧にやって」

ダブルチェック無しですか。一発勝負?ハードル高いなあ。
しかも、私の仕事ぶりを後ろでずっと見てるよ。緊張するう~(>_<)
落ち着かない気持ちで、なんとか作業を終えました。すると厳しいご指摘が。

「40分もかかってる。これ20分で出来る仕事だよ。次からはスピードアップして」

かなりスパルタだな。初回でここまで言われるのか。まあ確かに倍の時間かかったからな。
ぐったりした気分になったところで丁度、お昼になりました。
トキさん「12時になったから、休憩にしよう。午後からは違う業務教えるから。じゃあ」

ほんの1時間仕事しただけなのに、一日仕事したような倦怠感です。
続きます。

過去の事(仕事編) | 08:04:09 | トラックバック(0) | コメント(0)
ひと癖もふた癖もありそうな
コネを使うか使わざるべきか の続きです。

口利きをお願いした翌日。帰宅したダンナが教えてくれました。

「常務、電話してくれたよ。Gさん驚いてたって。今、最終選考の段階で3人残ってて、
 その中の1人だってよ。ただ、特殊な仕事だから、コネだけで採用は難しいらしい。
 一応、テストや職歴は合格だって言ってくれたみたいだけど。採用は約束できないって」

わざわざありがとう。ごめんね。私の為に、ダンナや上司にまで面倒をかけてしまった。
もう次の準備はしてあるから、不採用でも大丈夫。そう思いながら、連絡を待ちました。
このおかげかどうかはわかりませんが、3日後。

「選考の結果、まどりんさんに決まりました。来週から出社をお願いします」
Gさんから採用の電話がありました。よかった~一安心。
そして。この時の電話で、私はGさんへひとつお願いをしました。

私 「すいません。できればダンナが関係者だというのは、伏せておいてほしいんです」
Gさん 「え。そうなんですか?でももう社長には言っちゃいました」
私 「あ、それは大丈夫です。でも、女性の社員さん達には言わないでほしいんです」
Gさん 「採用や待遇については、身内だからといって特別に考慮はしてないですよ。
     そんなに、気にしなくても大丈夫ですけど」

そうは言っても。お互い変に気を使いあうのも疲れる。
私の方も、気をつけなければいけない人間を見極める事ができない。
可能であれば「コネがある」という事実は知られたくない。

早速、ダンナへ結果報告。
私 「採用の連絡来たよ。ありがとう。迷惑かけないように頑張るね」
ダンナ 「よかったね。常務にお礼言っとく。これからが大変だよ」

本当にその通りだ。
口利きしてくれたダンナや上司の顔を潰さないようにしなければ。
「ウチの会社に来てもらってよかった」そう言ってもらえるように。

どきどきしながら初出社の日を迎えました。
初日、出社後はまず研修や入社手続き。その後、各部署へ挨拶周り。
2時間ほど経って、初めて一緒に業務を行う女性と顔合わせしました。
ペアを組むのは入社6年目になる、契約社員の女性(トキさんとします)。御年39才。

小柄でとても痩せてました。折れてしまいそうなほど細い。
顔は普通。美人でも不美人でもない。けど、目つきは鋭かった。神経質そう。
アクセの趣味は普通。マニキュアも剥げる事なく綺麗に塗られていた。

指輪は右手の人差指にあるだけ。左手薬指には無し。うーむ未婚既婚どっちだ。
既婚者でも、結婚指輪を外してる人がいるから判断に迷う。

気難しそうな人だ。地雷を踏まないよう気をつけないと。
仕事に家庭環境や属性は関係ない。けど、アプローチの仕方が変わるからな。
などと、くだらぬ事を考えながら自己紹介を始めます。

私 「はじめまして。まどりんと申します。よろしくお願い致します」

トキさん「よろしく。トキです。今まで、ずっと事務をされてたそうですね。
     でも、ここの仕事は特殊なので、過去の仕事のやり方は忘れて下さい」

私 「はい。ご迷惑おかけしないようにします」

トキさん「ここは、テキパキ仕事をしてくれる人でないと務まりません。かといって、
     ミスされても困ります。スピードと正確性の両方が必要です。早く覚えるように」

挨拶からいきなりこれかよ。かなりキツイ人だな。こりゃ大変だ。
続きます。

過去の事(仕事編) | 09:07:03 | トラックバック(0) | コメント(0)
コネを使うか使わざるべきか
背中を見ただけでも の続きです。

面接は無事終了しました。あとは結果を待つのみ。
「採用の場合だけ1週間以内に、お電話でご連絡を差し上げます」
ダメだったら、履歴書だけが返送されてくるお決まりのパターン。

不採用だと、また次を探して書類選考からやり直しだな┐(´-`)┌
いいんだ。作成した履歴書は山ほどストックしてある。悲しい
これで何社目だろう。いい加減、早く決めたいけどやっぱり厳しい。
決まれば嬉しいけど、いざ決まっても業務は大変そうだ。

今まではのほほんと、楽しく仕事してきたけど。
T社はそうはいかなさそうだな。フルタイムでしかも残業がある。
フルタイム勤務なんて何年ぶりだろう。私の胸中は非常に複雑です。

勤務条件もさることながら、それ以外に心配する理由が、私にはありました。
実はこのT社。ダンナの会社の系列会社だったのです。世間は意外と狭い。
応募・面接の時点で、私はGさんへダンナの会社の事を知らせてませんでした。

ダンナには「ダメだと思うけど、応募したよー」と報告だけはしてありました。
「もう40才過ぎてるから、無理じゃない?」
これまで不採用が続いていたので、ダンナもハナから期待してませんでした。

T社の社長さんと、ダンナの会社の社長さんは仲良し。
しかも、面接官のGさんと、ダンナの会社の常務は同期。
その上ダンナは、T社の社長さんともGさんとも顔見知り。

私がポカすると、ダンナにも会社の人にも迷惑をかけてしまう。
まさか書類が通るとは思わなかった。完全なダメ元。

本当はやめたほうがいいんだよな。
知ってる人がいる会社だと変に気を遣う。言いたい事も言いづらい。
でもなまじ面接の感触がいいと、変に欲が出てしまう。困った。

帰宅して、この事をダンナへ相談します。
「手応えは悪くなかったけど、結果はわからない。
 残業が多いから、夜遅くなる時もあるって。もし採用されたら行っても大丈夫?」

するとダンナがこう言ってくれました。
「俺、常務にお願いして、Gさんへ口利きしてもらおうか?」
反対されると思ったのに、応援してくれる。意外でした。

書類選考までは実力で通ったけど、採用されるか。と考えたら全く自信がない。
面接の手応えは良かったけど、良くても不採用だったケースは過去山ほどある。
このタイミングで、口利きしてもらえるのはとても助かる。けど。

もしコネで採用されたら、今までのように「気に入らないからやーめた」
は絶対にNGだ。どうしよう。もし、もし劣悪な環境だったら。
バクチだ。口利きしてもらったら、もう後戻りは出来ない。

迷いに迷い、考え抜いた末、ダンナへ言いました。
「お願いしてもいい?ごめんね」と。
いまだに、この決断が正しかったのか、間違っていたのか私にはわかりません。

続きます。

過去の事(仕事編) | 07:53:30 | トラックバック(0) | コメント(0)
背中を見ただけでも
しょっちゅう求人が出る会社 の続きです。

ここでの仕事は一般事務。ただし会計処理が主たる業務。
繁忙期の月末月初は、残業と休日出勤が必須。振替休日は勿論有り。
月間2~30時間ほど残業しないと、業務が追い付かない。との事でした。

忙しい時は、夜8時近くまで残って仕事しなければいけない。
毎日ではない、月に数日間だけ。とはいえ躊躇してしまった。
当時娘は小学6年。1人で夜遅くまでのお留守番は可能だ。けど。

8時に仕事が終わったとしても、帰宅は9時過ぎてしまう。
ダンナは早くても7時過ぎにしか帰ってこない。遅い時は午前様だ。
晩御飯はあらかじめ用意して、1人で先に食べてもらうようになるのか。

仕方ないな。もし採用してもらえて、働くようになったら。
可哀想だけど、娘には少しの間我慢してもらおう。
どうせ中学生になったら、部活で帰宅時間が遅くなるだろうし。
ウチには、もう1人の娘(ワンコ)がいる。一緒にお留守番しててもらおう。

そう考え「残業対応も可能です」とGさんへ返答しました。
面接の手応え自体は非常に良かったです。
最後は、わざわざ事務所の中まで案内して頂きました。

オフィスをざっと見渡す限り、20代・30代前半といった若い人が少ない印象です。
特に、女性は私と同年代の人が多いように見えました。
7~8人いる女性社員の中で、20代とおぼしき人は1人だけ。
これか。これが書類選考を通った理由なんだな。心の中で密かに思いました。

若い人が少ない。もしくは居つかない会社。
あんまりよろしくないんだよな。経験則だけど。業種によるから一概には言えないけどね
逆にこういう会社だから、私が面接まで来る事ができたのか。

案内の途中、Gさんがオフィス一番奥の小部屋を指差して教えてくれます。

「あの部屋が、実際にお仕事してもらう場所になります。
今座ってる女性と二人で業務を行ってもらいます」

部屋のドアが開いていたので、後ろ姿だけが見えました。
ショートカットの小柄で痩せた女性。背中しか見えなかった。
20代ではなさそうだな。同年代か少し若い位。

その女性は、伝票のようなものをひたすら打っています。
手を休める事なく、ずーっと作業をしていた。近寄り難い雰囲気。
なるほど、確かに忙しそう。

顔が見えないし話をしないから、どんな人か判断の仕様がない。
でもPCや書類の取り扱い、ちょっとした仕草を見て
「テキパキしてるけどキツそう。なんか怖そうな人だな。」
漠然とですが、そんな印象を持ちました。そして。

この予想は間違っていませんでした。
後で、嫌というほど思い知る事となります。
続きます。

過去の事(仕事編) | 08:01:50 | トラックバック(0) | コメント(0)
しょっちゅう求人が出る会社
娘が小学1年から6年になるまでの5年間。

私は食品メーカーでパート事務員をしていました。
時給は安かったけど、平日日中のみ5時間勤務。人間関係も良好。
子供がいる私にとって、とても快適な条件の職場でした。

とろろがある日突然
「事業縮小に伴い、人員整理する事になりました」
解雇通知されてしまいます。仕方ない。ヒマな会社だったからなあ。

ショックでしたが、落ち込んでる時間はない。すぐ求職活動に移りました。
私の希望条件は土日祝日休み。年収130万未満。
いわゆる「扶養の範囲内(社会保険の)」ってやつですね。

しかし40過ぎの何のスキルもない女。
当然の如く、条件の合う会社は見つからない。
自分としては職種はなんでも良かった。土日さえ休めたら。

けど「平日だけ」の仕事となると、どうしても事務職の求人が多い。
事務職は競争率が高い。面接はおろか、書類選考さえ通らない。
とりあえず派遣の短期単発の仕事をしながら、次の会社を探します。

そんな中、書類選考が通り面接までこぎつけられた会社が2社ありました。
一つは流通系企業(T社)での一般事務。もう一つは新聞販売店での事務。
平日のみの日勤勤務。ただしどちらもフルタイムが条件。

本当はダンナの扶養をはずれたくなかったけど、仕方ない。
この頃は「土日祝日休み」が最優先だったので、フルタイム勤務も視野に入れました。
面接の連絡は、まず流通企業T社の方から来ました。

「T社のGと申します。あの、もう次のお仕事は決まってますか?」
私、色んな会社の採用担当から電話を受けましたけど。
しょっぱなからこの手のアプローチは初めてです。
よほど逼迫してるんだな。そう思いました。なぜなら。

このT社。この2ヶ月間に同じ求人を3回出していたからです。
おそらく入ったばかりで辞めてしまった。理由はわからない。
けど今、人は足りてない。困ってる。電話口の様子でそう感じました。

いざ面接へ行き、その予想は的中しました。
2ヶ月前の募集で入社した人は、3週間で辞めてしまい、
1ヶ月前の募集で入社した人は、3日で来なくなってしまったそうです。
現在は、派遣さんを入れて急場をしのいでいるとの話。

気になる退職の理由は「業務が合わなかったから」

ふうん。事務職で「仕事が合わなくて」辞めるという話はあまり聞かないんだけどな。
という事は。本当は人間関係に訳ありなのかもな。
ここはしょっちゅう求人出てるしな。入れ替わりが激しそうだ。

「居心地がいい・おいしい会社」っていうのは、滅多に求人が出てこない。
なぜなら人が辞めないから。働きやすい会社のパートさんは、10年でも20年でも続けてる。
こういう会社は入るのが大変だけど、入ってしまえば天国だ。

こんなもんだよな。何か事情がなければ私のような人間が面接まで通るはずはない。
まあ。それを見越して履歴書送ったんだけどさ。
そう思いつつ、勤務条件を聞いていきます。

続きます。



過去の事(仕事編) | 07:44:45 | トラックバック(0) | コメント(0)
お局様、存在感を示す
今日は仕事のお話です。少々毒を吐いた内容です。
爽やかな読後感を希望する方。ごめんね。最初に謝っときます

今まで色んな企業を渡り歩いてきましたが、
どんな会社にも、性格の善し悪しを抜きに「お局」的な人は存在しました。
そしてこのお局様を敵に回すと「非常に仕事がやりづらくなる」点もほぼ共通してました。

それでも、ほとんどのお局様は、面倒見がいい普通の人が多かったと思います。
わかりやすく教えてくれるし、仕事を覚えるまで無駄な手出しや、叱責はされなかった。
ミスに対しては「原因」と「予防策」までしっかり教育してくれました。

このように恵まれた環境ばかりだといいのですが、そうはいかないのが世の常。
時には「なんなのこの人。頭おかしいんじゃないの」
人間性そのものを疑ってしまうようなお局様も存在しました。

私はもう人生の半分を過ぎました。
若いうちなら「苦労はかってでも」すべきなのでしょうが、今はもういい。
楽しく余生を暮らしたい。この先、私を攻撃してくる人はシャットアウト。

40才を過ぎたあたりから、こう考え仕事を探してきました。

仕事がキツいのはしょうがない。しかし。
不愉快になる人がいるような会社で、わざわざ仕事しないぞ。
大所帯の会社はまだいい。問題は少ない人数で切り盛りしてる会社だ。

意地悪なお局様と二人きりで仕事するような会社は、全て辞めてきました。
ちょっぱやだと3日。長くても3ヶ月。その間に、次の会社を見つけるのです。

辞める。私がこう言うと、意地悪お局様が必ず言う台詞があります。
「せっかくここまで仕事を覚えたのに勿体ない。
 また一から育てなきゃいけないわ。そんなに仕事キツイ?」

はいはい。キツいですね。仕事ではなく、アナタが。
私に限らず、今まで辞めてった中に、絶対同じ考えの人はいるよ。
仕事じゃなくて、アナタの事が嫌で顔も見たくないのが原因だって。

事実、私の前の人は1週間。その前の人も1ヶ月で辞めちゃったじゃん。
人が定着しなくて困るわー。って言う前に少しアタマ使った方がいいよね。
私はもう辞めちゃうから関係ないけどさ。頑張ってまた育ててよ。無理だろうけど。

でもまあ。言ってもしょうがないので私はいつも
「すいません。お陰様で次いいとこ見つかったんです。今までお世話になりました」
と、清々しく感謝の気持ちを言ってきました。腹黒いなあ

人事の方も、薄々というかハッキリ気がついていて
「やっぱり、人間関係が悪いから続けられないの?」と、聞いてきます。私の場合、

「仕事の内容や、休日給料といった待遇についてだけは全く問題ないです。」

と、オブラートに包む言い方で返答します。受け取り方は自由だよ!

でも意地悪お局様は「育てるのが大変~」といいつつ、
新人を一人前に育てる気がない。逆に邪魔してるようにさえ感じる。
この会社で「私以上」に仕事ができる人間は必要ない。なんて考えてそうだ。

意地悪お局様は、自分のミスは隠すけど、他人のミスは大騒ぎのくそ騒ぎ。
誰でもできる仕事なのに、ガッチリ握って離さない。
自分の担当業務をブラックボックス化する。結果。

「お局さんがいないと、ウチの会社まわんないわ~」
と言ってもらえる状況をつくる。存在感を示す事ができる。もう見え見えすぎて。
面白いので、試しに一回言ってみました。

私 「お局様がいないと、業務知ってる人がいないから大変な事になるんじゃないんですか?」
お局様 「ええ~、そんな事ないわよ。でも確かに、私が休むと業務が止まるのよね」
ははは。本当に言いやがった。単純だわ。鬱陶しいけど。

このように会社を転々としてきましたが、5年前の事です。
諸事情があり、ど超意地悪お局様の元でどうしても仕事をしなけれならない状況になります。
続きは明日へ

過去の事(仕事編) | 08:25:35 | トラックバック(0) | コメント(2)
先生も日々勉強
先週、娘の学校で先生との二者面談がありました。
主に、来年度の文理選択と進路についての話合いです。

娘は完全に文系脳なので、選択肢は中学の段階から決まってました。
本人の希望は、国公立文系。
できれば地元の学校へ進学したい。

将来の夢は学校の先生。
なので、地元の教育大学を第一志望としていました。
第二希望は地元難関国立大学、第三希望は東京の国立大学。

本人の模試の結果と、過去の合格者との偏差値等を比較して
「現時点では、娘さんが希望する大学は全て射程圏内です」
とのありがたいお言葉を頂きました。しかし。

「先生になりたい。というのであれば。
カリキュラムが充実してるので、地元の教育大学より
東京の大学の方がお勧めなんですよね」

やっぱりなあ。私もそう思う。
地元の教育大学も悪くはない。けどそれだけだ。
失礼ながら、この学校がいい!と思わせるまでの魅力は、正直言って無い。

「私もそう思います。本人には、首都圏の大学も視野に入れるよう言ってます」

こう言うと先生は、ちょっと張り切って
「そうなんですね。諸事情あるでしょうが、是非東京の大学も考えてみて下さい」

私は地元だろうが東京だろうが全然かまわない。
しかし。問題はダンナだ。

私  「ただですね。主人が、東京の大学には難色を示してまして・・・(´・ω・`)」
先生「え。ああ・・・お1人でしたっけ?女の子ですしね。お父さん、寂しがりそうですね。
    でも、このまま頑張ってくれたら、東京の国立も大丈夫なんですけどね・・・(´・_・`)」
 
先生と二人でため息をついてしまった。
「ダンナを説き伏せる」というハードルは非常に高い。確率10%にも満たない。
今の時点だと難関大へ行くより、ダンナを説得する方が難しそうだ。

私 「でも、どんな大学を出ても教員採用試験は、競争が激しいですもんね」
こう言うと、先生が耳寄りな情報を教えてくれました。

先生 「いや。そんな事ないですよ。地元に限って言いますと。難関大学出身の子は、
     新卒は無理だとしても、1.2回の試験で採用されてますよ」

ほうほう。そうなんだ。先生の世界も学歴社会なんですね。当たり前か。

そしてもう一つ面白い事を教えてくれます。
先生 「数学の先生は、時間があればいつも問題を解いているんですよ」
なんで?不思議に思い聞くと
先生 「やってないと忘れるからです。生徒にどんな問題を聞かれても、すぐ答えられるように」

偉いな。忙しい高校生の時間を潰さないよう、先生達も日々精進してるんだ。
これは是非娘にも教えねば。早速この事を伝えると
「意識高っ!確かにどんな難しいの聞いても、すぐ教えてくれるよ。すごいな~先生達」
教師を目指す娘にとって、非常に良いお手本となったようです。

小中学時代を通して、娘が先生から言われ続けた言葉があります。
高校生になっても言われるかな。と思ったら案の定、最後に。

まっすぐですね。このまま、すくすく大きくなってほしいですね。
何やら竹の子のよう。物理的にはもうこれ以上、大きくならないけどね(笑)
良くいえば素直。悪くいえば単純。

親からすると、もうちょっと小狡くなってほしいところ。だってね。
自分に黒い部分がないと、他人の黒い部分も見えないからね。

娘は「難関大卒は採用試験に有利にはたらく」という事実を知り、
第一志望を修正しました。もちろん簡単に入れる大学じゃない。
でも教員採用されるのはもっともっと難しい。

母は応援するのみです。頑張れ

日常のこと | 08:56:12 | トラックバック(0) | コメント(8)
いかに客から金を取るか
前回の続きです。

電話をかけますが30分以上も繋がらず、仕事へ行く時間になってしまった。
仕方ないので、手続きは一旦やめて会社へ行きました。

会社から戻ると、今度は新しいチューナーが届きます。
これを交換するのか。交換自体は簡単そうだけど、設定が面倒そうだな
帰って来たダンナが、交換作業をしてマニュアルを見ながら設定します。

しかし。電源を入れてもウンともスンともいわない。映らない(・・)
再びマニュアル片手に、最初からやり直すも結果は同じ。
イラついたダンナ、今度はサポートセンターへ電話します。

予想はしてましたが、やはり繋がらない。
そのままじっと待ちます。

サポートセンターの受付時間は19時までになっていた。
ダンナが電話をしたのは18時30分。時間まであと少し。
繋がるかな。時間かかりそうだな。なんて思ってたら、不安が的中します。

そのまま待つ事30分、19時になった瞬間。
「本日の営業は終了いたしました」
と、繋がる事なくいきなり切れてしまった。これには私もびっくり

何十分待たせておいても、時間がきたら「ハイそれまでよ」なの?
アンタ達の都合で、電話が繋がらないのにまた手間かけさせるんだ。
さすが旧電電公社は、やる事が違う。発想がお役所だ。
ダンナ。怒って、21時まで繋がるカスタマーセンターへ苦情の電話を入れます。

でも相手は謝る事しかできない。技術的な問題は解決できない。

「おたくらの都合で勝手に交換させて、変なオプションまでつけさせて。
 これ、お年寄りの人とかわかりづらいよ?俺もそうだけど。
 ちょっとおかしいんじゃないの?会社として」

5分ほど、色々と文句をたれてましたが。
途中で「話にならん」と自分からブチッと切ってしまいます。

仕方ないので、その後は娘も加わり、総動員でネットから解決策を探しまくりました。
最後は「ヤフー知恵蔵」で載ってた解決方法を参照し、2時間後無事映るようになりました。
疲れた。本当に疲れた。最近は本当に、電子機器の進化についていけなくなってきた。

携帯なんてガラケーでもいいし、PCだって同じものをずっと使っていたい。
けどヤツらは、そうさせないよう上手くルールを変えてくる。
ずぼらな人や無知な人が、とことん損する仕組みになっている。腹立つなあ。

会社でこの話をしたら

「そうそう!解約は1回の電話で済まないんだよねえ」
「解約の番号って、載ってないよね。絶対、解約しづらくしてるよね」

皆さんも、色々思うところがあるようです。

私は通信会社は大手3社、どの会社も好きじゃない。
ダンナが携帯はNTTがいいと言うから「仕方なく」NTTにしてるだけ。
私としては、携帯はauの方が「まだ」マシだ。

乗り換えようと提案するけど、ダンナは乗り換える気はゼロ。
手続きが面倒だし気持ちはわかる。けどさあ。
私達はもう20年近くのユーザーだけど、いいことは何もないんだよね。

当所PHSを使ってた、私の月額料金は約1,980円。
ところがPHSは、突然サービスを終了してしまった。

次は渋々FOMAを契約し、今度は月額約3,000円。
一年割だ家族割だを適用しても、ここまでしか安くならない。

そして今春。ガラケーの機種変更しようと思ったら

「もうじきガラケーは生産しなくなるので、スマホにした方がいいですよ」

なんなのさ。勝手にサービスつけたり終わらせたり。ほんっと嫌いだわ。
今、私の月額料金は4,000円近くまで、跳ね上がった。

言わせて下さい。

客から搾り取る前に、

あんたらの給料を下げろ


以上です。

日常のこと | 11:34:36 | トラックバック(0) | コメント(4)
サービスという名の押し売り
最近の地上波は面白い番組が少ない。CSも見たい。

というダンナの要望で、10年ほど前からスカパーを契約・視聴してきました。
しかし。強風でアンテナの位置がずれたり、受信機に雪が積もるとあら大変。
たちまち「受信できません」と映らなくなります。

ダンナは高所恐怖症です。しかも96㌔の巨体。
ハシゴを登って、高所の作業をするのは非常に危険です。なので。
その度に私が屋根へ登り、位置を調整したり雪を払ったりしてきました。

それが、昨年夏あたりから電波障害なのかアンテナの劣化なのか受信できない。
できても、画像が乱れる事が多くなりました。
そこで。ケーブルなら安定して見る事ができるだろう。
と、試しにNTTのひかりTVを契約・チューナーもレンタルました。

結果は快適でした。
今までのような不具合は一切なく、私が屋根に登る事は無くなりました。
視聴料も、今までの半額と安くいい事づくめ。だったのですが。

先月、ダンナの携帯へNTTから電話がきました。内容は
チューナーを新しいものと交換します。機器代金は無償です。
古い機器は、宅配業者が引き取りに伺います。送料はかかりません。との事。

別に今のチューナーでも不便はないけど。
面倒だけど、替えろっていうなら替えましょう。
で話が終わると思ったら。

「この度、オプションをサービスでつけさせて頂きました。料金は2ヵ月間無料となります」

頼んでもいないオプションをつけられてしまいました。
ダンナもその場で断ればいいものを「はいはい」と言って切ってしまった。
後日、機器交換に関する案内が届きます。中の契約内容を見てびっくり。

これは向こうが勝手につけたオプションです。
私達からお願いしたものではない。
なのに「お電話にて申し込みをされた」事になっている。

でたよでたよ。通信会社お得意のオプション商法。
2ヵ月間を過ぎたら、勿論代金を支払わなければいけない。
ズボラな人、忘れっぽい人はそのまま継続してしまう。うまいよな~。

ダンナに相談して、すぐネットから解約の手続きを始めようとしました。が。
まだ無料期間だからなのか、解約したいオプションが表示されない。
一体どこから手続きすればいいのさ。
仕方なく、カスタマーへ電話しました。しかし。

「現在混みあっております」がずっと続く。繋がらない。

これだよ。これだから通信会社は嫌いなんだよ。
ほんっとクソだよな(失礼!)

心の中で悪態をつきながら待つ事20分。
やっとオペレーターへ繋がります。
事情を説明して解約をお願いするも

「申し訳ありません。このお電話では承りかねます。
 これから申し上げる番号へ、おかけ直しをお願い致します」

だったら最初っから書いておけよ。
届いた案内には、アドレスも電話番号も解約に関する記載が一切ないじゃん。

「そちらが勝手につけたオプションなのに、随分手間かけさせるんですね」
電話口のオネーちゃんへ言っても仕方ない。
と思いつつ文句をつけました。すると。
「こちらのオプションは、皆さまへサービスで提供させて頂いておりますので」
なにそれ恩着せがましい。押し売りしといてこの言い草ですか

予測はしてたけど、やっぱりたらい回しか。
イラつきながら、教えてもらった番号へかけます。

続きます。

日常のこと | 08:02:41 | トラックバック(0) | コメント(8)
サンタさんは心の中に
「サンタさんって、パパとママだったんだね。今までありがとう。嬉しかったよ」

娘がこう言ってきたのは、中学1年の時です。
それまではずっと「サンタさんはいる」と、存在を疑う事がありませんでした。よって。
私達は毎年、こっそりプレゼントを用意し、24日真夜中に娘の枕元へ置いてました。

大抵の子は小学校中学年になる頃には、その事に気がつくようです。
しかし。ウチの娘は、気づくのがかなり遅かった。
さすがに高学年にもなると、学校で「サンタさんはいないんだ」と、話が出るようですが本人は

「いるよ。サンタさんは、信じてる人の所に来るんだよ」
と、他の子の意見に惑わされることなく(?)信じきっていました。

毎年、この時期になるとどんなものを贈ろうか。と悩んでいたのが懐かしい。
それとなく欲しいものをリサーチして、見つからないように買って隠しておく。
小さい頃はおもちゃで喜んでくれたけど、大きくなるにつれ選定が難しくなってきた。

小学4年生あたりからは、読書好きな娘の為に、本を3冊ほどを見つくろい
「サンタさんからのプレゼント」として贈る事にしました。
娘は娘で「これはサンタさんからのメッセージなんだ」と思って読んでいたようです。

一度、「サンタさんは煙突のないおうちに、どうやって入ってくるの?」
と聞かれた事があり、返答に窮した記憶があります。
「サンタさんは、壁を通り抜ける事もできるからね。煙突がなくても大丈夫」
なんだかサンタというよりは、幽霊のようだけど。まあいいか
とっさの事なので、かなり無茶苦茶な答えでしたが、娘は納得してました。

娘が楽しみにしてるように、私達も娘の喜ぶ顔を楽しみにしていました。
通常、ダンナの出勤時間は朝6時半。娘のいつもの起床時間は朝7時半。
でも12月25日の朝だけは。ダンナの出勤前、6時には娘を起こします。
私だけではなく、二人で一緒に見たかったから。

朝起きて枕元のプレゼントを見た瞬間の、あのぱあっとひろがる笑顔。
誕生日のプレゼントとは違う、私達からのプレゼントとも違う。
無邪気に喜ぶ、あのなんともいえない笑顔が見たくて。

サンタさんはパパとママだ。
娘は、通ってた塾の生徒さん(リカちゃん)との会話で、その事を知りました。

リカちゃん 「えーーうそっ。まだ、サンタさん信じてるの?」
ここまでは、何とも思わなかったそうなのですが、その後の
「しーっ!リカ。それは言っちゃだめ!」
という、周りの慌てた反応を見て、その時初めて気がついたそうです。

この話を聞いて、遅まきながら私も気が付きました。
みんな、今まで信じてる娘のために、黙っててくれたんだ。
長年の親友だった子も、娘のためにずっと黙ってくれてた。

サンタさんはパパとママだけじゃない。
無邪気に信じる娘の心の中にいた。
周りの人々の、さりげないやさしさの中にもいたんだ。

私達の方がお礼を言いたかった。
私達まで幸せにしてくれる笑顔をくれた娘に
そんな娘を黙って見守っていてくれた周りのお友達に。

「こちらこそ今までありがとう」と。




ムスメのこと | 09:13:44 | トラックバック(0) | コメント(6)
知ってる涙と知らない事実
前回の続きです。

怖いな。と思った。
事情を知らない人間が、想像で物を言う。事実とかけ離れた話になる。
私も知らないうちに、そうしてるかもしれない。

今回の事だって、私は断片的にしか状況を見てない。
本当はお姑さんは、いい人だったのかもしれない。
本当は若奥様は、男性関係にだらしのない人だったのかもしれない。
私は全てを知らない。けれども。

みりんを借りに来た時の恥ずかしそうな顔や
大粒の涙をこぼしながら、駆け込んできた姿や
お姑さんのそこはかとない意地の悪さを見てしまった。
Kさんは知らない。噂をしてる人も見てない。

余計なお世話。と重々承知の上、ウチのダンナが若奥様のご主人へ言ったそうです。
「もう一度、考え直してみたら?子供も産まれたばかりなんだし」と。
それに対して、ご主人がどう答えたのかはわかりません。けれども。

ダンナ 「アイツ、話にならない。子供は可哀想だけど、別れて正解かもしれない」
と、怒って帰ってきました。一体どんなやりとりがあったのか。
これ以上の事を私は教えてもらえませんでした。

ただ、この件で二人は少々、やりあってしまったようで。
以降、ダンナと若奥様のご主人は、冷戦状態が続いたそうです。
お互い挨拶はするけど、顔は合わせず一切話さない、との話でした。

それから数日後。
若奥様が、実家のお母さんと一緒に荷物を引き取りに来ました。
ボストンバック2つと、数個のダンボール。これだけを小さな車へ積んでいた。

実家はここから、車で三時間以上走らなければいけない場所だと聞いた。
地名を聞いたら、南の方の小さい町。みんなが顔見知りのような規模の町。
戻ったら戻ったで、あれこれ噂の種にされてしまうんだろうな。
私の故郷もそうだけど、田舎ってのはそういう場所だ。何かと詮索される。

娘のために、はるばる足を運んでくれたお母さん。
遠くから見るだけだったので、お母さんの表情はわからなかったけど。
心なしか、小さく見えた。

女手一つで育ててきた娘。
結婚して子供も産まれ、これから幸せになってくれる。
娘には苦労してもらいたくない。そう思っていただろうに。

若奥様の姿を見かけたのは、この日が最後です。
私は遠い場所から、車に乗り込む姿を見送りました。

この7カ月後。ダンナが転職し私達は社宅を出たので、若奥様達がどうなったのか知りません。
SさんとKさんとは、その後も数年間年賀状のやりとりをしていました。

何年か経って。
住所と苗字が変わった、Kさんの年賀状が届きました。
ちいさく「旦那とは別れました。仕事も始めました」とだけ書いていた。

そういう事だったんだな。なんとなく腑に落ちた気がしました。
Kさんにも、私が知らない顔が。事実があったんだと。
やっぱり他人様の、特に家庭の事は傍から見てるだけではわからない。

私だってわからない。自分がこの先どうなるのか。
昨日まで。今日まで。幸せだからといって明日もそうなるとは限らない。
もしかすると、10年後私は1人ぼっちになってるかもしれないし
死んでしまってるかもしれない。だからこそ。

「今」の生活を大切にするんだ。後悔しないように。


過去のこと | 07:43:56 | トラックバック(0) | コメント(6)
「普通のひと」の残酷さ
社宅っていうやつは の続きです。

ここの社宅内のご夫婦は、職場結婚の人が多いところでした。
奥様達は結婚する前、ご主人と同じ会社で働いていた人達ばかり。
Sさんは別部署だけど、元々若奥様とKさんは同じ部署で働いてたとの話。
つまりは。みんな結婚する前から、顔見知りという事なのです。

テレビドラマのように、ご主人の地位で奥様達の関係に上下をつける。
あからさまに意地悪する、高圧的な態度を取る、といった人はいなかった。けど。
やっぱりダンナさんの役職は、奥様同士の関係に少なからず影響してたようには感じました。

「Sさん、ご主人課長になったんだって?すごいよね」
「ウチは、上が詰まってて中々昇進できないの。誰か上の人辞めないかな」
「○○さん、全然仕事できなくてしょっちゅう、怒られてるんだって」
などなど。奥様達の情報網は早くて広い。何から何まで筒抜け状態。こわいこわい

若奥様とKさんは、ほぼ同時期に結婚して出産しています。
社宅の部屋も、同じ階の隣同士。だから、気になる気持ちもわからなくはない。
私もSさんも「うん、そうだね。どうなんだろうだね」と相槌はうっていました。

けど。聞いててKさんが若奥様を「心配」してる。という印象は受けなかった。
言葉では心配してるけど、口調はどこか空々しく感じた。

「みりん」や「泣いて駆け込んできた」件をKさんが知ったら大変だな。
言ったら最後、その日のうちに社宅中に広まりそうだ。
そんなふうに考えていたら、Kさんがこんな事を言いだします。

Kさん 「お姑さんは若奥様との結婚には反対だったみたいだよ。
     ダンナさんは大卒だけど、若奥様は高卒でしょ?しかも若奥様の実家って、
     母子家庭だからね。それも含め全てが気にいらなかったみたいだよ」

私は若奥様夫婦の学歴も、実家の事情も、この時初めて知りました。
「本当」にそんな理由で、結婚に反対したのだったら時代錯誤も甚だしい。
でも。本当にそうだったの?どこからそんな内部事情が漏れるの?不思議でしょうがない。
するとKさんは最後に爆弾発言を。

「それとね。ダンナさん、お子さんが本当に自分の子供か疑ってたらしいんだよ」

絶句しました。
は?なにそれ。噂にしても事実にしても、ちょっとひどくない?
それまで黙って話を聞いてたSさんですが、口を出しました。

Sさん 「それはないんじゃないの?ダンナさん、お子さん可愛がっていたじゃない」
Kさん 「ううん。だって、うちのダンナが聞いた話だから本当だと思うよ」
Sさん 「若奥様のご主人から、直接聞いたの?」
Kさん 「直接は聞いてない。うちのは同僚から聞いたって言ってたから」
聞いててなんだか、気分が悪くなりました。そして。

Kさん 「若奥様、ダンナさん以外の男の人とも仲良かったからね。結構モテてたから」

・・・・・この人何が言いたいんだろう。
いや。私達に何を言わせたいんだろう。
さすがにこの発言に対しては、Sさんがたしなめに入りました。

Sさん 「そんな事、言うもんじゃないよ。本当の事はわからないんだから」

その通りだ。Kさんは軽い気持ちで言ったのかもしれない。けど。
Kさんのこの発言だけ取り出したら、さも若奥様が浮気してるように聞こえる。
これが人から人へ伝わる。そのうちに噂だけが1人歩きしていつのまにか

「若奥様の家のお子さんは、別の男性の子だ。ご主人の子ではない」
という「事実」にすり替わってしまわないとは限らない。
そして、一度「事実」となってしまった噂に対しては、何も対抗する術がない。

これがまだ面と向かって言われたものなら、言い返す事も出来る。
けど噂話には、言い返す相手も機会もない。
言われた方はたまったものじゃない。

心配するそぶりをしながら、人の不幸をどこか面白おかしく話の種にする。
Kさんは悪人ではない。普通に生活してる、ごく普通のママさんだ。でも。
そんな普通の人の、当たり前だと思ってる感覚の中に、残酷さを見たような気がした。

続きます。


過去のこと | 08:23:19 | トラックバック(0) | コメント(4)
社宅っていうやつは
飛び出してきた理由はの続きです。

若奥様のご主人は、お仕事を中座して駆けつけたようです。慌てた様子だった。
私が「ダンナさんが迎えに来たよ」
と伝えると、若奥様は家の外へ出て、ご主人と二人で何やら話をし始めました。

数分後、二人で荷物を引き取りに戻ってきます。
「突然お邪魔してすいませんでした」
そう言い、家へ帰っていきました。この後どんな話合いがされたのか、私にはわかりません。

でもこの出来事から、何日か経ったある日の事。
会社から戻ったダンナがこう教えてくれました。
「隣、別れるんだってよ。奥さん今実家に戻ってるんだって」

そうか。だめだったのか。よそよそしい雰囲気だったもんな。
若奥様、迎えに来たご主人と、目も合わせなかった。多分、あれから実家へ戻ったんだな。
あの一連の流れを見てしまった後だと、こうなるのはなんとなく予測できた。

「子供産まれたばかりなのに、どうして別れるのかな」
私はまだ誰にも「お酒みりん」の件や泣いてウチへ来た事を話してませんでした。
ですから、仲良さそうだったのになんで突然離婚?と不思議に思ったようです。

私はダンナへ今までの経緯を説明しました。
聞いたダンナは「そんな事あったの?」と驚いてましたが、最後に
「アイツ、奥さんの味方になってあげなかったのかな」と呟きました。

夫婦間の問題は。家庭の問題は。
密室で起こる事なので、他人にはわかりづらい。
誰がいいとか悪いとか、敵とか味方とか、単純な問題ではない。

けど。ダンナの耳にまで入ったという事は。
社宅の奥様達にも、とっくに噂が広がってるに違いない。ダンナにも釘をさされた。
「誰にも言わない方がいいよ。変なふうに広まるから」
うん。わかってる。あれこれ聞かれるのは嫌だから、私も言うつもりはない。
けどしばらくは、社宅内の奥様達と顔を合わせたらこの話題になりそうだな。

そう思ったら案の定。
同じ階の奥様達(KさんとSさん)と、廊下で会い会いこう言われました。
「まどりんさん、聞いた?若奥様んとこ、別れちゃうんだって」

来たよ来たよ。内心そう思いながら話を合わせます。
「ダンナから聞きました。驚きました」
この社宅で新参者の私は、彼女達とはまだ三ヶ月ほどの付き合いでした。
けど、なんとなくそれぞれの奥様の性格がわかってきた頃です。

Sさんはどちらかというと、クールで我関せずを貫くママさん。
Kさんは要注意人物。愛想はいいけど、他人の事が気になる噂好きなママさん。
私としては、Sさんとだけ付き合いたいけど社宅という場所柄、そうもいかない。

Kさんは、待ってましたとばかりに話を始めました。
「お姑さんって、いつから来てたんだろうね?なんかあったのかな?」
「若奥様は、今実家に戻ってるらしいよ。もう戻ってこないつもりなのかな」
「まだお子さん、産まれたばっかりなのにね。どうするんだろう」

次から次へ。Kさんの口は止まりません。
続きます。


過去のこと | 08:41:38 | トラックバック(0) | コメント(8)
飛び出してきた理由は
前回の続きです。

よく晴れた夏の日でした。
「みりん貸して下さい」の日から1週間近く経った、昼間の出来事です。
家でのんびり本を読みながら過ごしていると「ピンポン」とチャイムが鳴ります。
出てみると、隣の若奥様が立ってました。でも。なんか様子がおかしい。

前回と違い今日は、まだ生後4ヶ月の娘さんを抱っこしていました。
「すいません。少しの間、ここにいさせてください」
絞るような声でお願いされます。よく見ると。

彼女は泣いていました。

驚きましたが、すぐ家の中へ通しました。
若奥様は、娘さんを床に寝かせた後もしばらく泣き続けていた。
非常に気まずい空気。声をかけるのもはばかられる雰囲気。

お姑さんとなんかあったんだな。でないとここまで泣かない。そう思ったけど。
「大丈夫?」とだけしか言えなかった。彼女も頷くだけ。
泣いてる時も。泣きやんだ後も。彼女は、黙って娘さんの顔を見つめてました。

少し経って、娘さんのオムツが汚れた事に気がつきます。でも替えがない。
彼女は、何も持たずに飛び出してウチへ来ました。文字通り身一つで。
考える余裕がないほど、切羽詰まった状況だったのか。

私も、出産後のために用意はしてあるけど新生児用しか置いてない。
聞いてみたけど、やはり新生児用だと小さすぎると言っていた。
家に帰ればある。けど家にはお姑さんがいる。お姑さんの顔は見たくない。
そんな事を考えていたのか。

「行きたくないな」
ぽつりと呟いた若奥様。でも意を決したように立ち上がります。
「ちょっと荷物を取ってくるので、その間だけ娘を見てもらっていいですか?
すぐ戻ります。すいません」
そう言って、家へ荷物を取りに行きました。

「うん。わかった」
とは言ったものの。泣いたらどうしよう。私、ちゃんとあやせるかな。
かなりどきどきしながら待ちました。
でも、赤ちゃんは泣く事もぐずる事もなかった。大人しい子でした。

15分ほど経って若奥様が、荷物一式を持ち戻り。汚れたオムツを替えて、着替えをさせます。
その後はずっと娘さんの顔を見つめていました。何を思っていたのか。

若奥様は何も言わない。泣いた理由もウチに来た理由も。
私も聞かない。聞けなかった。何があったのか。どうして泣いていたのか。
小さな娘さんの声だけが聞こえる、静かな時間がしばらく続きました。

1時間ほど経った頃に。
玄関のチャイムが鳴ります。出ると、若奥様のご主人が立ってました。
「すいません。ウチのいます?」
若奥様を迎えにきたようです。

続きます。





過去のこと | 08:40:57 | トラックバック(0) | コメント(2)
悪意を感じてしまう
前回の続きです。

お隣の若奥様は、料理をあまり作っていない。
もしくは作れない。そう思いました。
基礎の調味料をよくわかってない。揃ってもいない様子だった。

でも。調味料が無いからって、お隣さんへ借りにくるものだろうか。
ましてやここは社宅。何かあったら、すぐ噂が広まる。
私は嫌だ。私だったら借りずに買いに行く。
どのみち必要なもの。だったら、最初から買う。

それを「わざわざ」さして仲良くもない、同じ「社宅」の奧さんの家へ。
しかも、一度で済むだろう事を二度も借りに来た。
近くに店が無いわけじゃない。車だってあるし、若奥様は運転もできる。

お姑さんに「借りてこい」と言われたのか。
そうしなければいけない状況に仕向けられたのか。
それはわからない。

私の考えすぎかもしれない。ほんの少ししか顔を合わせなかった。
いいとこのご夫人って感じだった。口調も丁寧だった。けど。
どこか人を見下してるように見えた。若奥様を見る目も冷たく感じた。
なんだかやりとりが目に浮かぶ。

普段どんなものを作ってるの?煮物は?作ったことないの?
じゃあ作ってあげるわ。見て少しは覚えてね。
あら。でもなにもないのね。みりんはないの?お酒もないの?
普通の家だったら、置いてあるのよ。
お隣の奥様に聞いてごらんなさい。絶対あるから。
あったら、借りてきてちょうだい。

あのお姑さんだったら、これ位の事は言いそうだ。だって。

「貸して下さい」と言った若奥様は、とても恥ずかしそうだった。
二度目の時なんか、泣きそうな顔もしてた。可哀想に。

次の日、エレベーターでばったり若奥様とお姑さんに会ってしまった。
向こうは買い物に行った帰りのようで、たくさんスーパーの袋をかかえてた。
すると、私の顔を見たお姑さんがこう言ってきた。

「昨日はすいませんでした。この家なんにもなくてね、私びっくりしちゃいました。
ですから、今日必要なものを色々買ってきました。」

うわあ・・・・きっつー。顔がひきつりそうになった。
若奥様の顔は無表情。なんなのこのお姑さん。底意地が悪いよ。
だったら、最初からそうしてりゃよかったのに。
若奥様に頭下げさせて。借りに来させて。終いにはこれですか。

「いいえ。私も若い頃は、同じような感じでしたよ」
私はこれだけしか言えなかった。ごめん。上手いフォローが出来ないよ。

滞在は一週間って言ってたな。頑張れ。負けるな。
そう心で応援してましたが、滞在一週間目。
お姑さんが帰るその日に、事件が起こります。

続きます。



過去のこと | 10:49:29 | トラックバック(0) | コメント(2)
お酒とみりんがない台所
17年ほど前。娘がまだお腹の中にいた頃の話です。

当時、私達夫婦は社宅に住んでました。
社宅は9階建てのマンション。1階はエントランス。
2~4階までは子供がいるファミリー世帯専用。
5~9階までは、単身者や夫婦だけの世帯用。

私達は最初6階に住んでましたが、妊娠安定期を機に3階の角部屋へ転居しました。
お隣はご主人23才奥様21才の若夫婦で、お子さんは4ヶ月。
その隣は、私達と同じ30才位のご夫婦で、お子さんは5カ月でした。

正直なところ、どちらの奥様とも性格は合いませんでした。
でも社宅という事もあり、全くお付き合いしないわけにはいきません。
お互いの家を行き来したり、お茶をする事はなかったですが、
廊下で会ったら、挨拶して少し世間話をする。その位の交流はしてました。

私が妊娠後期に入った頃の話です。
ある日突然、お隣の若奥様がウチのピンポンを鳴らし、こう聞いてきました。

「いきなりすいません。あの、みりんってありますか?」

みりん?みりんって、あの調味料のみりんの事?
急に言われたので、驚きました。でも勿論置いてます。
これがないと料理が出来ない。いや。出来ない事はないけど美味しくならない。

私  「あるけど本みりんじゃなくて、みりん風調味料だけどこれでいい?」
若奥様 「よくわからないけど、みりんだったらなんでもいいです」
今いちピンとこない様子でしたが、一応その場は貸しました。

すると。ものの10分も経たないうちに、またピンポンが鳴ります。
出てみると、今度も若奥様が立っていた。
どうしたのかな?あれじゃダメだったのか?と思ったら、今度は

「たびたびすいません。料理酒があったら、貸してほしいんですが」

今にも泣きそうな顔をしながら言ってきます。一体何があったんだ??
不思議に思いましたが、今度も黙って貸しました。

あの感じだと、若奥様の家のキッチンには、みりんもお酒も置いてないんだな。
そう思いました。まだ若い、21才だっけ。
私もその位の時は、独身だった事もあるけど、そんなもの家に置いてなかったよな。

しかも、若奥様は出来ちゃった結婚って言ってた。
年齢から考えると、社会人になってすぐ家庭に入ったのかな。
心の準備もないまま、結婚して出産したという感じなんだろうか。
そんな事を考えていたら再び、ピンポンが鳴ります。

今度も若奥様が、貸したみりんと料理酒を持ち立ってました。そして。
その後ろには、50代位でお上品そうな感じの女性が立ってます。
なんとなく直感で思いました。「ああ。これお姑さんだな」と。

「どうもありがとうございました。助かりました」
そう言い、調味料を返してくれます。そして後ろの女性の紹介をされました。
「こちら、主人の母です。1週間ほど、ここにいますんで、よろしくお願いします」

やっぱりお姑さんか。その場では、お互い挨拶をしてやり過ごしましたが。
あのお姑さんじゃ、大変そうだな。そう感じました。
続きます。


過去のこと | 08:24:02 | トラックバック(0) | コメント(0)
想いは廻る
前回の続きです。

「お父さん、お前が産まれた時は出稼ぎに行ってたんだよ。
産まれてしばらくは抱っこどころか、顔も見てないんだよ。
こんなに子供を可愛がる人だったんだね。可哀想な事したよ」

父と母が結婚したのは昭和44年です。
私が産まれたのは、翌年の1月。真冬の事です。

私の実家はずっと農業を営んできました。
北海道なので、雪が降る冬の間は仕事ができない。
今でこそ、冬はのんびり好きな事をして過ごしてるウチの親ですが。

私が産まれる頃の実家は、とても貧乏で出産費用すら事欠く厳しさでした。
余りにもお金が無くて、父は農業ができない冬のあいだ、本州へ出稼ぎへ出ていたそう。
そのあいだ、身重の母が1人で家を守ってました。

そんな父不在な中、母は予定日が来る前に破水してしまいます。
慌てて1人でタクシーで病院へ行き、そのまま出産に至りました。
私が産まれたのは1月。父が出稼ぎから戻ってきたのは3月。
戻ってきたら、今度は春に向け農業の準備に忙しい日々。
当時は夏も冬も関係なく、朝から晩までずっと働きづめの生活。

赤ちゃんの頃の私は、面倒を見てくれる身内がいませんでした。
保育園にもはいれなかった。でも仕事はしなければいけない。
農繁期にはずっと1人、家のベビーサークルの中でお留守番をしていたそうです。
赤ちゃんの頃の話なので、私にもちろん記憶はありません。

私は「かまってもらえなかった。さびしかった」
などといじけた事はなかったのですが。
父や母はずっと気にしていたみたいです。

娘「じいじが言ってたよ。“ ママにはちっとも手をかけられてあげられなかったんだ。
   いつも、テレビに子守りさせてたんだ ”って」
このように、娘が私へ教えてくれた事があります。まだ小さかった頃の話です。

私「ママが産まれた頃はね。じいじ達、貧乏で大変だったんだ。
  でもね。忙しい中でも、ちゃんと可愛がってもらったしさびしくはなかったよ」
私がこう言うと娘はなぜか

「私、しあわせだよ!じいじとばあばとパパとママの子供に産まれてよかったよ」

と言いながら、小さな手で私の頭を撫でてくれました。
ちょっとびっくりしてしまいました。なぜこのような事をしてくれたのか(笑)
理由はわかりません。けど娘なりに思うところがあったのか。嬉しかった。

振り返っても、過ぎた時間は戻ってこない。でも。
自分が過ごす事の出来なかった時間を取り戻すかのように
出産した日も病院へ駆けつけ、産まれたての娘の顔を見た。
片道1時間以上かけて、毎日のように足を運んでくれた。

今も「ひ孫の顔を見るまで、死ねない」と元気に畑仕事を頑張ってます。
父も母もまだ70歳を過ぎたばかり。ひ孫なんて言わないで。
やしゃごの顔が見れるまで、どうか元気に長生きしてほしいです。



過去のこと | 08:35:52 | トラックバック(0) | コメント(2)
置いてきた時間
「じいちゃんとばあちゃんって、マシュマロみたい」
ウチの娘は、私の親の事をこのように言います。

こう言う理由はとてもよくわかります。
娘は産まれてこのかた、ジジババに叱られた事がありません。
女の子で慎重な性格な故、叱られるような事をしないせいもあるのでしょうが。

とにかく、滅法甘い。親の私から見ても
「甘やかしすぎなんじゃないの」というほど甘甘で猫可愛がりします。

運動会の徒競争でビリになっても
「いいのいいの。速さなんか関係ない。頑張りは一等賞だよ」いや。関係あるし

折角買ってくれた、お雛様の道具を壊したときも
「いいのいいの。これは、まどちびのものだから好きにしていいんだよ」いけません!

高校受験時、娘が公立落ちたらどうしようと心配した時も
「落ちてもいいの。私立でもいいの。学費はジジ達が用意してるよ」えっ?そうなの?それは助かる

なんというか。娘という人間を丸ごと肯定してくれているのです。
母はともかく、父がここまで孫(娘)を可愛がってくれるとは想像してませんでした。
若い頃の父は、借金があったせいもあり仕事一筋の人でした。
入学式も卒業式も運動会も参観日も、子供の行事に一度も来た事が無かった。

可愛がってもらわなかった、というわけではないけれど。
昭和の男というのは大体がそうなのでしょうが、子育てには参加していなかった。
なので娘が産まれた時の喜びようには、私の方が面喰らいました。

目を細めて眺める。ずっと抱っこして飽きることなく散歩する。
顔を見ては「めんこいなあ。めんこいなあ」とずっと言ってる。私はこんなこと言われなかったぞ
運動会もピアノの発表会も欠かさず見に来てくれる。
失敗しても「いいのいいの」と、ニコニコして頭を撫で撫でしてくれる。
実家の家の壁なんて、あちこちに娘の写真が飾ってあります。いまだに。

私の時とは随分違うよな。すっごい厳しく育てられたけどな。やっぱ孫は別格ということか。
昔の父なんて、近寄りがたくておっかなくて、私はいつも避けていた。
子育てなんて、全然興味がない人だと思っていた。

けど違ったんだな。
子育てしたくなかったんじゃない。できる環境じゃなかったんだ。
私達を守るために必死で、身を粉にして働き続けてきたんだ。

懸命に働き続けてきて、気が付いたら子供達はもう大きくなった。
もう戻る事がない時間。父は今何を思ってるだろう。
そんな事を考えていたら。母が私に教えてくれました。

続きます。

過去のこと | 08:32:05 | トラックバック(0) | コメント(4)

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